「レア力」を磨く仕事人が"体験"を重視するワケ Mr.都市伝説 関暁夫さんと語り合う

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やりたいことを確立するために、今からできることとは?関暁夫と小宮山利恵子氏が語り合います(撮影:梅谷秀司)
社会の激変にも対応できる、強い「個」が必要になる時代。それを磨くにはいったいどうしたらいいのか。
国会議員秘書からベネッセコーポレーション福武總一郎会長秘書、グリーを経て、現在はスタディサプリ教育AI研究所所長と東京学芸大学大学院准教授を兼任する小宮山利恵子氏は、まさにそんな時代に個を磨く一人。また、お笑い芸人から始まり「Mr.都市伝説」の異名を持つストーリーテラーである関暁夫氏も、個を際立たせた仕事により人々の記憶に残る仕事をする人だ。著書は数十万部のベストセラーになり、現在は自由が丘でカフェ経営もする。
前編に続くこの対談後編では、やりたいことを確立するために義務教育の弊害を克服する方法、発信力の大切さ、「個」と「個」が融合する時代到来に向けた意識改革まで話題が広がった。
前編:Mr.都市伝説 関暁夫さんの独特キャリアの秘密

子ども時代は、みんなレア力があったはず

小宮山利恵子(以下、小宮山):私の著書『レア力で生きる』では、やりたいことがないという人に、人生の棚卸しをすることを勧めています。子どもの頃から現在に至るまで、好きだったものや夢中になったことを思い出し、今までやった仕事や学びのポートフォリオを作って、得意なこと、好きなことを可視化するというものですが、関さんだったら、どんなアドバイスをされますか?

関暁夫(以下、関):好きなこと、やりたいことがわからないという人は、わかろうとしていないのではないかと。小宮山さんがおっしゃるようにそれまでの人生を振り返って、自我が芽生えた頃からのタイムトラベルすることをしていない。自分の知識、思考、スキル、クリエーティビティー……、そういったものをいつどういう形で身に付けて、どう生かしてきたのか? 自分の弱みだけでなく強みにも向き合っていないんです。

感覚的に生きて思いつくまま行動する子ども時代は、みんなレア力があったはず。でも小学校、中学校、と上がっていくと、義務教育の価値観で決められた論理を刷り込まれてしまう。そして、それを社会に出てもずっと背負い続けてしまうんです。自分が変われない原因を人のせいや社会のせいにしたまま、不満だけがたまってしまう。

次ページ外部の影響によって与えられた価値観や論理はもろい
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