「レア力」を磨く仕事人が"体験"を重視するワケ Mr.都市伝説 関暁夫さんと語り合う
小宮山:学校教育や外部の影響によって与えられた価値観や論理は、自分が考え抜いてたどり着いたものではないですね。それだけに、長い人生を「個」として生きていくための支えとなる土台としてはもろく、壊れやすい。
そう思うのは私自身、ブレない軸を持って生きてきたからです。海外から日本を見てみたいと思って大学在学中に韓国に留学し、留学先で自分が日本の政治を知らないことを痛感したので、何をやるにもまずは政治を知らなければ始まらないと思い、国会議員秘書になりました。
周りの就活生が、人気企業を受けていてもまったく関心がなく、自分に必要な進路を選んだ。何をするにも自分のやりたいことを優先して決断してきたことが、今につながっています。
関:自分で時間をかけて考えて出した答えではないのに、外から与えられた情報でわかったつもりになっていると、想定外の問題に直面した時に迷走したり、混乱したりしてドロップアウトしやすいですからね。
これからは、知識を知恵に変えていく必要がある
小宮山:その根本的な部分から自分を変えるためには、何から始めればいいと思いますか?
関:まずは自分を信じることが大切だと思います。やりたいことも、自分を信じる力がないと見つかりません。自分を信じることができたら、相手を信じる事ができるのです。これは、先輩と後輩の間で挟まれて生きる、長い芸人生活の中でずっと日々学んできたことです。
信じ合える者同士、対等な会話ができるようになった時に、十人十色の個性の色が見えるようになる。さらに、その色に共感したり、リスペクトできるようになった時に、全体を俯瞰することで11番目の自分の色も見えてくると思うんです。
小宮山:面白いですね。
関:ですから、心の教育はとても大切です。心を豊かにする教育があって初めて、知識を学ぶ余裕も生まれますから。そして、心豊かな人が自らの学びを人から人へ循環させる社会をつくっていかなければならないと思います。またこれからは、知識を知恵に変えていく必要があります。インターネットで簡単に入手できる知識だけでは食べていけない時代になりますから。
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