インスタ「投稿よりストーリー」が意味すること 「いいね!」がなくなる日はくるのか

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一般的な投稿の下から数字を1つ消せば、ユーザーのストレスは減るかもしれない。加えて、インスタグラムの人気を最初に高めたフォーマットが減速しつつあるという印象を弱めるのにも役立つだろう。つまり、インスタグラムの立場からすると、真の問題は、同社のサービス全体をもっと使ってほしいのに、その一部の利用が減ってきていることだ。

数値が示されない、あるいは目立たないソーシャルメディアはどんな感じだろうか。それを想像するのは簡単ではないが、仮にこれまでインスタグラムが「いいね!」の数を表示していなかったとしたら、それはいくつかの点でより「感じのよい」ものになっていただろう。

ユーザーには見えない「プラットフォーム」

しかし、数値が表示されていなかったら、今日わたしたちが知っているインスタグラムとは違うものになっていたはずだ。少なくとも、フェイスブックが10億ドルで買収したインスタグラムではなかっただろう。インフルエンサーを生み、ユーザーが自分のステータスを心配し、10億人を超えるユーザーがいるインスタグラムではなかったはずだ。

しかし、今後を予想すると、数値のないソーシャルメディアは比較的イメージしやすい。もしあなたがインスタグラムのストーリーを主に見ているのだとしたら、すでに数値のないバージョンの1つを見ていることになる。

そして、現在あなたが見ているツイッターやインスタグラムは、すでにさまざまな「シグナル」を反映して形成されている。例えば、過去にあなたが「いいね!」を押したもの、あなたが特定のユーザーのコンテンツを見て過ごした時間、特定のユーザーと個別に連絡をとったか否か、あるコンテンツに親しみを感じるか否か――。

単に、最近の「いいね!」やリツィートだけを反映しているのではないのだ。こうしたシグナルもある意味で測定数値である。ユーザーには見えないが、プラットフォーム側には見えている。

インスタグラムの発表への反応は、プロのインフルエンサーが一部でパニックになった以外は、ほとんど聞こえてこない。インスタグラムはこの変更をカナダでテストし、ユーザーの一部が次のような説明を受け取った。

次ページYouTubeのユーザーからは反発も
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事