企業金融が逼迫、3月危機を越えられるか-CP、現預金、有利子負債ランキング

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 経済論壇に一時、広まったデカップリング論をあざ笑うかのように、日本企業にも金融危機の大津波が押し寄せている。

それは、日本を代表する主要企業の大幅な業績下方修正が相次いでいることでも明らかだ。本業の不振だけではない。今年に入り、新日鉄やオリンパス、Jパワーなど、相場の下落で保有する投資有価証券の評価損やデリバティブによる損失計上も企業業績を直撃している。

「誰でも知っている大手企業が倒れるのではないかと、昨年末に、一時、緊張感の高まる瞬間があった」

そう金融関係者が胸をなで下ろすほど、昨年末の一時期は緊迫感が漂っていた。

止まらない上場企業倒産 総力態勢の金融庁

08年の年末は何とか越えることができたが、企業の業績悪化とともに、資金繰りの動向が懸念材料であり続けている。不動産業や建設業は依然として資金繰りに苦しんでいる。年明け早々に不動産ファンド運営のクリードが会社更生法、東新住建が民事再生法の適用を申請するなど、上場企業破綻の連鎖は止まらない。信用ひっ迫の影響は、製造業から流通、中小企業まで、日本経済にジワジワと広がっている。

普通社債の発行は10月10日過ぎから約1カ月間、一時、発行が完全にストップした。再開後も発行体は電力会社やガス会社など公益企業が中心。09年に入っても小田急電鉄が150億円の3年債の発行を決めた程度で、市場は完全復活と言いがたい。「重視しているのは、できるだけ長期の資金と厚めのキャッシュ。が、それでもいまは銀行が強い」(大手商社幹部)。銀行と大手企業の力関係は完全に入れ替わった。

こうした危機的な現状に、政府も考えうるメニューを取りそろえ、中小企業向けを中心にした信用仲介の機能回復に躍起になっている。金融庁は貸出条件緩和債権の認定基準を緩和し、中小企業に資金が流れやすくなるようにしたほか、金融機能強化法を改正し、地域金融機関への公的資金注入を通じて中小企業金融の円滑化を狙う。自己資本比率規制の一部弾力化も、銀行にとって追い風になりそうだ。

09年、日本経済は“3月危機”を乗り切ることができるのだろうか。

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