参院選、野党の選挙公約の何が問題なのか

財源の裏付けなき「バラマキ公約乱発」の罪

7月21日の参院選投票日が近づき、各党の選挙戦は熱を帯びている(写真:時事通信)

7月21日の参院選投開票日が近づき、各党の選挙戦は熱を帯びている。金融庁の報告書が「公的年金だけでは老後に2000万円不足する」と公表したこともあり、社会保障をめぐる各党の選挙公約は有権者の最大の関心事であり続けている。

各党とも社会保障給付の拡充を訴えるが、それには安定財源の確保は不可欠だ。

この点、最も手堅い財源プランを示しているのが与党の自民党と公明党だ。今年10月の消費増税実施をはっきりとうたい、社会保障財源を裏付けるとともに、年金制度改革や幼児教育・保育の無償化などを掲げている。

財源を示さず「アメ」を打ち出す野党

安倍晋三首相が示す財政健全化策は、楽観的な経済成長を前提にしている。テレビの討論会では「10月の消費増税後、10年程度は増税不要」とも発言。社会保障財源の安定確保を重視する人たちからは頼りなく映る。とはいえ、実際の政権運営を担っているだけに、選挙公約は財源の裏付けを伴ったものだ。

これに対し、財源を示さずに社会保障の拡充や財政支出の拡大といった「アメ」を打ち出すのが、これまでの野党のやり方だった。有権者の負担増に言及すると、公約のアピール度が低下すると考えるためだが、野党の公約に財源案を求めない浮動層の有権者が多いことも「無責任野党」を生む温床となっていた。

ただ、「官僚の無駄を排せば財源などいくらでもある」と訴えた旧民主党政権の蹉跌を踏まえ、有権者や野党の姿勢も徐々に変わりつつある。

主要野党の選挙公約に共通するのは消費増税の中止もしくは凍結だ。山本太郎代表が率いる「れいわ新選組」は「消費税廃止」(税率ゼロ)を訴える。仮に消費増税を取りやめるとして、政権政党を目指すなら、消費税に代わる安定財源を確保する策が求められる。

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