東海道新幹線、30年で本数はこんなに増えた

来春から「のぞみ」は1時間に最大12本も走る

そして2014年3月のダイヤ改正で、現在の基本となっている「のぞみ10本ダイヤ」がスタートした。これは新大阪駅のホームや引き上げ線を増設する大規模改良工事が完了し、さらなる増発が可能になったためだ。

それまでも「のぞみ」を1時間に10本運行することができなかったわけではない。ただ、可能なのは東京発7・8・17・18・19時台の下り列車に限られていた。このダイヤ改正で、10本運行できる時間帯は東京発7時~20時台、東京着9時~21時台とほぼ終日に拡大。大型連休やお盆、年末年始など利用の多い時期に柔軟な増発が可能になり、これによって1日当たりの運行本数もさらに増えることになった。

2018年度の1日当たり平均本数は373本で、内訳は「のぞみ」226本、「ひかり」65本、「こだま」83本だ。もちろん、毎日これだけ多くの「のぞみ」が運行されているわけではない。時刻表を見れば「〇月〇日運転」と注記された列車が多く存在するところからもわかるとおり、日によって運行本数は変わっている。輸送量に合わせてきめ細かくダイヤを組んでいるわけだ。この夏は、8月9日に過去最多となる436本を運行するという。

来年春には「のぞみ12本ダイヤ」によって最大運行本数がさらに増える。「N700Aへの統一により、全列車が時速285kmになる。努力が結実してのぞみの運行本数も10本から12本に増える。ずっとやってきたことが形になる」とJR東海は説明する。

輸送量は1.7倍、本数は1.6倍に

国鉄の分割民営化でJRが発足した1987年度の輸送量を100とすると、2018年度は169と、30年で輸送量は約1.7倍に増えた。1日当たりの列車本数も231本から373本へと増え、およそ1.6倍になった計算だ。

伸び続ける輸送量に対応し、運行本数を増やし続けてきた東海道新幹線。スピードの向上に注目が集まりやすい新幹線だが、高速で走る列車をこれだけ多く運行できるようになったのも大きな進化だろう。その背景には、車両性能の統一やダイヤの密度を高めるためのさまざまな工夫がある。

来春からの「のぞみ12本ダイヤ」実現も、最高速度が時速285kmの車両に統一されるだけが理由ではない。東京駅・新大阪駅での清掃時間を2分程度短縮することや、東京駅でのATC(自動列車制御装置)ブレーキ改良によって停車までにかかる時間を短縮するなどの細かな改善もポイントとなっている。

東海道新幹線は、高速輸送を果たしているだけではなく、大量の輸送需要を満たすシステムとして成長してきた。それでも大型連休などの際には「満席」の看板が出て、東京―大阪間の輸送需要の多さを物語る。来春からの「のぞみ12本ダイヤ」によって、満席の告知が出ることは減るだろうか。

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