「ジョンソン新首相」ならブレグジットは大混乱

高まる総選挙、2度目の国民投票のシナリオ

保守党党首選への出馬に当たって質問に答えるボリス・ジョンソン氏(2019年6月12日、写真:EPA=時事)

メイ首相に代わってイギリスの欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を主導していくのは誰なのか。

「ポスト・メイ」を決める与党・保守党の党首選は、ボリス・ジョンソン元外相(55)とジェレミー・ハント外相(52)の2人が5回の議員投票を勝ち抜き、決選投票へと進んだ。決選投票は約16万人の党員による郵送投票で行われ、7月23日に結果が公表される。翌24日には党首選の勝者が新首相に就任する見通しだ。

元外相のジョンソン氏が圧倒的優勢

ジョンソン氏は、保守系紙の『デイリー・テレグラフ』記者などを経て2001年に下院議員に当選、2008年から2016年までロンドン市長を2期務めた。市長在任中の2015年に再び下院議員に当選。2016年6月のEU離脱をめぐる国民投票では、「離脱キャンペーン」の旗振り役となった。

国民投票後に次期首相の有力候補と言われたが、結局出馬は断念し、メイ政権の外相に就任。2018年7月にはメイ首相の穏健なEU離脱方針に反発して外相を辞任した。離脱強硬派の代表格であり、合意のありなしを問わず、現在の離脱期限である今年10月31日にはEUから離脱すると主張している。

一方、ハント氏はビジネス界出身で、日本での勤務歴があり、日本語も話せるなど知日派として知られる。2005年に下院議員に当選。文化・オリンピック・メディア・スポーツ担当相や保健相を歴任した。2016年の国民投票ではEU残留に投票したが、その後、離脱支持に転向している。10月31日までの合意は可能と見るが、期限の再延期も否定しない。「合意なき離脱」の可能性を排除しないが、望ましい選択肢ではないとの立場だ。

現状では、保守党員の間で人気が高いジョンソン氏が圧倒的優勢にある。イギリスの大手ブックメーカーによると、ジョンソン氏が新首相になる確率は8割超となっている(7月2日現在)。

次ページネット世論調査ではジョンソン、ハント両氏の支持拮抗
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