今秋、iPhoneは新「iOS 13」でさらに賢くなる 機械学習が進化して「写真アプリ」が便利に
アップルがアメリカ時間6月3日にカリフォルニア州サンノゼで開催した年次開発者イベント「WWDC19」は、例年アップルデバイス向けの最新ソフトウェアが披露され、開発者に新しい魅力的なアプリ開発を行う刺激とモチベーションを与え、そしてビジネスの可能性を感じさせる場だ。
その中で最も活発にアプリが開発され、またアップルのビジネスとしても最大のiPhone向けのソフトウェア「iOS 13」には、開発者のみならず多くのユーザーからも注目が集まる。開発者プレビューは即日、一般向けプレビューは7月に公開され、正式版は今秋公開される予定だ。
なお対応するiPhoneは、A9を搭載する2015年発売のiPhone 6s以降の各モデルと先日発売されたiPod touch(第7世代)となる。iPhone 6シリーズやiPhone 5sは、iOS 12が最終バージョンとなる。
アップルはこれまでも、古いデバイスでのパフォーマンス向上を目指してきたが、iOS 13ではアプリサイズを約半分にしてダウンロードの高速化を図り、またアプリの起動も最大2倍にするなど、引き続きアップルが環境対策として掲げる『長持ち』性能を実現するチューニングが施されている。
注目の新機能は「ダークモード」だけではない
iOS 13で最も注目を集めた新機能に、ダークモードがあった。ダークモードは昨年Mac向けに導入された画面全体のトーンを暗くし、文字などを反転させる機能。
コンテンツをより鮮やかに際立たせ、夜使う際にバックライトが明るすぎるといった問題を解決するほか、iPhone XやiPhone XSシリーズのような有機ELディスプレーを採用したスマートフォンの場合、黒い表示領域が増えることで、節電効果を見込むこともできる。開発者からすれば、単にカッコイイからという理由も、盛り上がる要素として少なからずある。
もう1つ注目を集めているのが「Sign In with Apple」(アップルでサインイン)機能だ。
この機能の紹介で、ソフトウェア全般を担当するシニアバイスプレジデントのクレイグ・フェデリギ氏は、グーグルとフェイスブックが提供するソーシャルサインインを「個人情報が収集されてしまう」と名指しで批判し、アップルのプライバシーに配慮したワンタッチログインボタンを紹介した。
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