東大に「推薦で合格した人」は説明力が凄すぎた 話を「わかりやすく」するための3テクニック
では、こうした「要約」の力を、東大の推薦入学生はどのように身に付けたのでしょうか?
この答えは非常に明確でした。「日頃から、『短く語る』訓練をする」。これだけです。
「えっ? なんかテクニックみたいなものはないの?」「それって結局、要約の才能があるかどうかって話なんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、違うんです。
要約力というのは、訓練すれば必ず身に付くものです。多くの人は、「要約してみよう!」とか「短く伝えよう!」と自分に負荷を掛けた経験がないと思います。そして、やったことがないから、「短く伝えるにはどうすればいいんだろう?」と怖気づいてしまうのです。
でも実は、やってみれば意外とコツがつかめてくるものなのです。経験さえしてしまえば、あとはラクなもの。要約の訓練を常日頃からやっておけば、誰でもできるようになるのです。
オススメなのは、読んだ本や語りたい内容を1分間でまとめる訓練をするというものです。
どんなに長い文章でも、語りたいことが多くあるプレゼンでも、60秒と決めてタイマーで測って、60秒以内に自分が語りたいことを語り終えられるように訓練します。
そして、その語りを録音して、後から自分の説明がわかりやすくまとまっているかどうかをチェックするのです。もし可能なら、ほかの人に聞いてもらってフィードバックをもらってもいいかもしれません。この方法をだいたい10回繰り返せば、「語りたいことを短くまとめる」ことができて、相手にわかりやすいプレゼンができるようになります。
東大「推薦合格」のキモ2:物事と物事をつなげる力
さて、東大教授ははじめに「要約力」を問うた後、ほかにどのような質問をするのでしょうか?
これはいろんな質問があったのですが、多かったのは「高校時代に自分が取り組んだこと」や「自分が社会の中で課題だと感じていること」「大学でどんなことが学びたいか」などでした。
これらの質問はだいたい想像できる、東大推薦入試以外の場面でも聞かれそうなことなのですが、どの推薦合格生も、これらの質問に対して「あること」に気を付けながら答えていました。
それは、「話していることを単発で終わらせるのではなく、つなげて語る」ということ。
例えば「高校時代に自分が取り組んだこと」に対して、単発で「AとBとCをしました!」とは語りません。「AをしたことでBにつながって、その中で見えてきたことをもとにCに挑戦しました」というように、活動一つひとつがどのようにつながっているのかを明確にして語るのです。
それだけにはとどまりません。「その活動が今の自分にどう活かされているのか?」「その活動を通して大学でどんなことを学びたいか?」というような、将来につながる話や前の質問への回答とのつながりも意識して答えていたのだといいます。
たしかに人の話を聞くときに、いろんなことを単独で聞くよりも、すべてが何か1つにつながっていたほうが、その人の「軸」がなんなのかが理解できるようになりますよね。「話の筋が通る」というわけです。
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