「30代のリーダー」が身につけたい立ち回り術 プレイングマネジャーが機能する組織とは

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② いちばん先まで見る

人・チームを動かす前提として、チームリーダーである自分自身を動かすことが重要です。自らの動きがデタラメなら、当然人は動いてくれません。まずは会社全体の方向性や目標を意識することです。つまり、チームの中では、いちばん先の時間まで見えないといけないのです。なぜならチームリーダーはチームの案内人であり、チームを迷わせない羅針盤になるからです。

チームを強くする、6つのポイント

そもそも最初から強いチームはありません。先ほどの基本を身につけたリーダーが人の動きをコントロールして、組織を強くしていかなければなりません。そのポイントをご説明します。

① チームの共通語をつくる(目的・目標の共有化)

チーム内での「共通語づくり」です。目的・目標の共有化とは、チームの方針・目標を全員が理解し、意識することです。業績のいいチームは、そのチームでしか使わない固有の共通語が多くあります。今月の目標はいくらと問われたら、「いくらです」と答えられる。これはそのチームの共通語です。共通語をいかに多くつくるか、これが最初のカギになります。

② できない人をつくらない(具体的計画の立案と周知徹底、役割分担)

目標が決まると、それをどういう方法で実践していくかを具体的に考え、計画をつくることが大切になります。そこで、目標に向けての具体的な手順・段取り・方法をメンバーに理解させ、できるように訓練していきます。

この段階で、「やり方がよくわからない」「やったことがない」と問題が出るのでやり方をキチンと教えていくことも含めた周知徹底になります。「できる人とできない人をつくらないこと」が重要です。それを踏まえ、誰が、何を、いつまでに、どういう方法でやるのかを5W2H形式で役割分担を図るわけです。

③ 最優先業務を考え、判断して実践する

具体的な計画を作成する段階で決め事をつくります。リーダー、メンバーが役割分担に基づき、決め事を決まったようにやることが実践です。ここで重要となるのが、「行動管理」です。行動管理とは、まず自分が取り組むべき最優先業務を考え、判断していくことです。

目標を達成していくには、必ず押さえるべき最優先業務があるはずです。これを押さえてスケジュール化するから、初めて目標管理と行動管理が一致するわけです。そしてリーダーはそれをやらせていくのが最大の仕事です。

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