「30代のリーダー」が身につけたい立ち回り術 プレイングマネジャーが機能する組織とは
人手不足、仕事が高度化している現在、プレイングマネジャーには、チームをまとめる以外に、戦略的な動きで会社・チームに業績をもたらす仕事が求められています。
このベースとなるチーム運営が、全社員でチームを動かす「シェアド・マネジメントスタイル」です。これは数多くの現場で実践されており、明日から活用できる実験済みの方法です。令和時代には、カリスマリーダーシップの求心力でチームを動かす方法は合っていません。
人・チームを動かす技術にも変化が求められています。昭和世代の上司から教えてもらった緩やかな仕事のやり方と、部下の平成ゆとり世代の価値観の狭間で悩んでいる、30歳以上のリーダーが非常に増えています。
そのようなリーダーのみなさんに向けて著した『プレイングマネジャーのルール』から、エッセンスをご紹介いたしましょう。
能力がないのではなく、経験していないだけ
自分で現場の仕事の担当を持ちながら、マネジメントもこなすプレイングマネジャー。大手企業であれば、さまざまな研修を受けて、準備に備えることもできるかもしれませんが、多くの企業はそのような余裕はありません。ほとんどの人が、ぶっつけ本番で、その立場を経験するのです。
プレイとマネジメントの両立は難しいものなのです。サッカーで例えるならば、グラウンドでボールを蹴りながら選手交代等の作戦展開を考える人というイメージです。もし、あなたがサッカーチームのプレイングマネジャーとしてピッチに立って、息をゼイゼイさせながら走り、選手交代・作戦展開を考えられますか? それだけ両立させることが難しい役割なのです。プレイングマネジャーの機能しない企業が、多いこともうなずけます。
それでは、プレイングマネジャーは、何を身につけることが必要なのか。まずは以下2つの基本を身につけることが大切です。
チームリーダーは、周りを動かす技術を身につけることが不可欠です。動かすとは人を動かし、チームを動かすことです。プレイングマネジャーであるチームリーダーの最大の仕事は「動かす技術」に集約できます。組織には、人が動きやすくするために共通の価値観が必要になり、それが乏しい集団は烏合の衆に陥りやすいものです。
だから、リーダーは組織に必要な共通の価値観を常に訴え続け、組織・メンバーに共通の価値観を意識させることが必要となります。それをパターン化することでメンバーが行動しやすくなります。行動し、継続すれば習慣になり、一つひとつのやるべきことの習熟度が増し、精度が上がっていきます。
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