投薬治療を保障、日本初「おくすり保険」の思惑 激化する「代理店チャネル」めぐる販売競争

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メディケア生命にとって気になる動きもある。日本生命は今年4月、代理店チャネル向けの商品開発・販売子会社の「はなさく生命」を開業させた。7月から代理店向けに医療保険の新商品を投入する予定だ。

日本生命はこれまでNTTドコモやニトリホールディングスなど異業種と提携し、複数の生保商品を扱う乗合代理店チャネルを拡充してきたが、自社グループに代理店向けの専用ブランド商品を扱う会社を設立し、本格参入した。

日本生命は新契約10万件の野心的目標

「きっと非常に競争力がある医療保険に違いない」「本気になって代理店を開拓しようとしている」

業界内からは日本生命の今回の動きに対してこうした声が漏れ聞こえてくる。日本生命は医療・死亡保障を中心に商品ラインナップを拡充する計画で、2020年度末までに乗合代理店や保険ショップなど約3300社へ商品の販売委託を進め、「開業から2年間で新契約10万件の獲得」という野心的な目標を掲げる。

個人情報保護の流れから企業のセキュリティが強化され、営業職員の職場訪問が制限されている。共働きの家庭も増えて、自宅を訪問して顧客に対面できる機会も以前よりも減っている。保険の情報収集手段も多様化しており、「自ら保険商品を積極的に選ぶ」層は増えている。大手生保の代理店チャネル開拓はいっそう激しくなりそうだ。

高見 和也 東洋経済 記者

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たかみ かずや / Kazuya Takami

大阪府出身。週刊東洋経済編集部を経て現職。2019~20年「週刊東洋経済別冊 生保・損保特集号」編集長。

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