デキる親は「ユーモアがある」という絶対的真実

子どもへの敬意がなければ成立しない

例えば、絵本を読み聞かせているとき、麻里さんの手が絵本の文字の上に載っていたので、関根さんは「すると、そこに手がありました」とアドリブで読みました。それに対して麻里さんが「ちょっと! お話と関係ないじゃない!」とツッコミを入れ……という感じでお互い脱線しながら楽しい時間を過ごしたそうです。

麻里さんが小さいときは、関根さんがお風呂でケツケツダンスを踊り、それに合わせて麻里さんがそのお尻をパーカッションのようにたたいていたそうです。そんなお父さんに感化されたのか、麻里さんも楽しいことが大好きになりました。例えば、よく「かえるの合唱」を一緒に歌ったそうですが、関根さんが「合唱しよう」と誘うと、麻里さんがわざとずらして歌い出し、関根さんが「輪唱しよう」と誘うと、麻里さんがわざと一緒に歌い出したりしたそうです。麻里さんは、あるインタビューに答えて、「なんだかんだいつも親子でふざけていました」と楽しそうに回想していました。

中島さんや関根さんのような親なら子どもは幸せです。でも、このような親は少ないです。では、なぜ少ないのでしょうか? それは多くの親たちが、子どもに対してユーモア精神を発揮する必要などないと無意識に感じているからです。

そもそもユーモアは、相手を1人の人間としてリスペクトする気持ちがあってはじめて生まれてくるものです。リスペクトしていない相手、自分より下に見ている相手、侮っている相手に対して、ユーモア精神を発揮する必要などないのです。

そして、ほとんどの大人は子どもをリスペクトしていません。それどころか、子どもを侮っています。子どもは未熟な存在であり、世間や人生のことを何も知らない。だから、親に叱られてしつけられるべき存在だ。毎日ガミガミ叱られて、それでもできるようにならない、どうしようもない愚か者だ。なんといっても親のほうが偉い存在であり、子どもは半人前だ。もちろん愛してはいるけれども、リスペクトなどできるはずがない。ほとんどの人は無意識のうちにこのように感じているのです。

子どもはリスペクトすべき1人の人間

でも、本当は、子どもも大人と同様にリスペクトすべき1人の人間であることにかわりはないのです。どの子もすべてユニークであり、かけがえのない存在です。宇宙の時空がどれくらい広大長久であったとしても、二度と存在することのない独自性・ユニークさを持っています。つまり、唯一無二の存在です。そして、これからどんどん成長していく無限の可能性も秘めています。こういったことを理解すれば、自ずとリスペクトする気持ちが生まれてきます。

ユーモア精神にあふれた温かみのある親の元で成長できる子は幸せです。そういう子は、毎日安らかな気持ちで過ごせて、情緒が安定します。親が自分を大切に思ってくれていることがわかり、親の愛情を実感できます。それによって、自分の存在を肯定する気持ちが育ちます。

つまり自己肯定感です。すると、いろいろなことで頑張るエネルギーが湧いてきます。新しいことに積極的にチャレンジする勇気も出ますし、困難なときにも踏ん張りがきくようになります。また、自分の心が満たされているので、兄弟や友達にも優しくなれます。笑うことが多くなると免疫力が高まり、健康に過ごせます。まさにいいことずくめです。

子どもを笑わせることに努めていると、親にとってもよいことがいっぱいあります。何より自分の気持ちも明るくなって毎日が幸せになります。親子関係がよくなって子どもに好かれます。それによって、一生涯にわたってよい関係を保てる可能性が高まります。子どもと笑い合うことで仕事のストレスも吹っ飛びます。ユーモア精神が養われると同時に、人を笑わせ楽しませるスキルが高まります。これがプライベートでも仕事でも大いに役立ちます。ということで、ぜひ、ユーモアのある子育てを心がけてほしいと思います。

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