韓国・サムスン電子が2000年以降初の四半期赤字、08年度は増収減益と発表
韓国のサムスン電子の2008年10~12月期(第4四半期)決算は営業損益が9400億ウォン(1ウォン=0.06円)の赤字となり、2000年にサムスン電子が四半期決算を実施して初めて、赤字転落となった。また、2008年1~12月期通期は、前年同期比で売上高は15%の増収となったものの、営業利益は同30%減益となる4兆1300億円となった。
2008年1~12月期通期決算を部門別で見ると、半導体が前期比5%の減収となったものの、液晶、携帯電話などの通信、デジタル家電などは増収となった。半導体の場合、世界的な不況の影響を反映して、市場も過剰供給になったため損益が大きく悪化。システムLSIは収益性を維持したものの、前07年1~12月期の営業利益2兆2100万ウォンから1300億ウォンと辛うじて黒字を維持した。
液晶は前期比5%増益となる2兆400億ウォン、通信は同10%増益となる2兆3700億ウォンとなった。ただ、08年10~12月期では全部門営業赤字に陥った。
今2009年1~12月期の展望として、サムスン電子側は景気の沈滞で前期比増収増益はかなりきつそう。サムスン電子は、半導体は下半期からの需給改善を期待しているが、先行き不透明だ。とはいえ、業界での強いリーダーシップを生かし競争力の増大と収益性の向上に全力をあげるという。
半導体分野では高性能SSDや32ギガバイトの高容量moviNANDメモリー事業を強化する一方、液晶では高付加価値菜ノートパソコン向けやモニター液晶、テレビも同様に高付加価値製品を投入することで市場シェアを拡大させていくという。
携帯電話も、09年1~3月期は前年同期比10~15%程度の落ち込みを想定。一方で、タッチフォンやスマートフォンといったハイエンドのラインアップを強化することで世界的なシェアを継続して確保していくようだ。
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