「売れないマンション」にありがちな7つのNG 立地はもちろん自転車置場や駐車場にも注目

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マンションは一戸建てと違って、物件の多くが最寄り駅から徒歩圏内。一昔前は、徒歩10分でも近いと思われていましたが、現在では5分未満と5~9分以内を合わせると、全体の約70%にもなります。もし最寄り駅から徒歩7分以上でその帰り道に商業施設や活性化している商店街などがないマンションは、相対的に売却しにくい負動産といえます。

少子高齢化をはじめとした人口問題、労働力の減少、都心部と地方との二極化など、マンションの需要と供給のバランスから、今後はますます駅近という立地の利便性が重要視されていきます。

② チラシがあふれている郵便受けがある

郵便受けに郵便物があふれているマンションを見たことはありませんか。そういう部屋は、長期間の空室の可能性が。所有者本人が住みにくい、募集をかけても賃貸人が付かないなど、人が寄り付きにくいマンションの可能性があります。もしこのような光景が頻繁にみられる場合、売れない、貸せない「負のスパイラル」の第一歩ともいえます。

また宅配ボックスの有無もポイントです。利便性のほか、宅配業界の人手不足解消により需要が高まり、新築マンションでは標準的に設置されています。既存マンションでは2017年11月以降、早々に設置スペースについて建物の大きさを制限する容積率の算定から除外し、宅配ボックスの新規設置がしやすくなっています。今後、すべての建物で規制緩和されるため、宅配ボックスがないマンションは敬遠される傾向です。

管理状況のバロメーターになる施設

③ゴミを24時間出せない

近年多くのマンションでは、1階や各階などの共用施設にゴミ置場があり、24時間捨てることが可能です。ゴミを24時間出せない場合、朝など決められた時間にしかゴミが出せないマンションは利便性に欠けます。ゴミ出しにストレスを感じる高齢者や単身者の場合、ゴミ屋敷化が進み、マンション全体の負動産化も進んでいきかねません。

④自転車置場が整頓されていない

自転車置場の整理整頓は、管理状況のバロメーターともいわれています。管理状況が悪いと認識されると、自転車のかごへのゴミのポイ捨てや不審者の侵入、駅近マンションでは無断駐輪に発展しかねません。

そもそも自転車置場はマンションの規模によって、条例・指導で台数を義務づけられていることが多く、各住戸1台以上の保管場所があるのが望ましいとされています。とくに駅から離れたマンションでは、住民1人につき1台の必須アイテムといえます。

自転車置場がぐちゃぐちゃになっている要因は、例えば住民に対して自転車置場が足りない場合や、住民以外の第三者が駐輪しているなど、さまざまな理由があります。もしあなたのマンションにあてはまる場合、まずはステッカーの運用、台数の確保などが解決の第一歩です。それでも根本的な解決ができないマンションは、需要に対応できない負動産でしょう。

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