「地価が圧倒的に高い場所」全国上位ランキング 公示地価の昨年比上昇率では地方都市が躍進
では、昨年比の上昇率ランキングを見るとどうか。こちらは最新価格とは打って変わって、東京以外の躍進が目立つ。商業地で上昇率1位となったのは、北海道の虻田郡(あぶたぐん)倶知安町(くっちゃんちょう)。昨年から58.8%上昇した。
倶知安町は北海道の西部、札幌から車で2時間ほどの場所に位置し、隣町のニセコ町や磯谷郡(いそやぐん)蘭越町(らんこしちょう)などとともに観光地として有名なニセコエリアの一部に数えられる。近年は、外国人観光客のリゾート需要などから地価が急上昇。昨年発表された市区町村別の基準地価では、平均30.2%の上昇を見せ全国で1位となった。
2位は大阪の日本橋。黒門市場内に位置する地点で、昨年比44.4%の上昇を見せた。国土交通省は地価上昇の背景に「外国人観光客の増加による店舗需要の高まり」があると分析している。他にも3位の梅田(大阪府)、4位の祇園四条(京都府)など、関西地域を中心に東京以外の大都市が多くランクインした。
住宅地の昨年比上昇率トップ100のうち43地点が沖縄
住宅地の昨年比上昇率トップは、商業地と同様に北海道の倶知安町だった。昨年比で50%地価が上昇した。他にも2位、4位が倶知安町だ。他にも、3位の那覇国際高校前停(30%上昇)など沖縄県が43地点、18位の六本松(16.5%上昇)など福岡県が11地点ランクイン。
商業地の昨年比上昇率ランキングでは関西圏(大阪・京都)が目立ったが、住宅地は沖縄県、福岡県、北海道など地方の観光地や住宅街が多い。地価上昇の影響が全国に波及していることがわかる。
次ページからは最新価格および昨年比上昇率のランキングを商業地・住宅地別に見ていく。