社内ゴシップに「敗れる人」「勝つ人」の致命的差

ピンチは「争点」を作ることで切り抜けられる

見方によっては見苦しい対応に思われるかもしれませんが、「意図してやったわけではない」と主張するための弁明としては確かに有効な面があり、だからこそ私たちもよく耳にするのです。

聞き手が納得する「正義」を打ち出す

まったくの事実である悪い噂に対して争点をつくるには、もう1つ代表的な方法があります。それが前回も解説した「正義」を持ち出す方法。例えば次のように。

「確かに部長について軽口はたたきましたが、場を和ませようとしてのことです。先方との話をまとめるために必死だったんです」

これは、「部長の悪口は言った」を認めつつも、「話をまとめるためだった」という正義を持ち出して弁明する方法です。

このような、「私の小さな悪は、より大きな正義のためだった」という論法もまた、日常よく見られるものでしょう。

この正義を持ち出しての弁明の1つの注意点としては、持ち出す正義は当然、聞き手が認める正義でなければならないということ。例で言えば、「この交渉をまとめるためだった」という正義も、聞き手にとっての正義でなければ「そんなことのために」と思われて終わりなのです。

噂に対する「身の潔白度別」弁明術

最後に、また別のテクニックとして、弁論術の開祖・アリストテレスの著書『弁論術』を参考に、ギリシャ・ローマ時代から受け継がれている「噂・中傷・非難などに対する対処法」の一部を解説しておきましょう。

これは最も潔白な人間向けのレベル1から、ちょっと腹黒いレベル4まで「争点のつくり方」のテンプレートを紹介したもので、幅広いケースに当てはめて使える便利なものです。

ここでは、「総務の金子さんと付き合ってる」という噂を流された状況で考えてみましょう。まずは事実じゃない場合、次に事実だがやましいことはない場合。

レベル1
「事実ではない」(全否定)
ex「それはデマだよ。だって、金子さんには別に恋人がいるんだから」
レベル2
「事実だが、実害はない」
ex「確かに付き合ってるけど、それで誰かに迷惑をかけたわけじゃないだろ」

レベル2では、付き合ってること自体は認めたうえで「実害」という争点を持ち出し、批判をかわしています。このようにレベルに応じて争点を提示し、「噂・中傷・非難」を封じ込めていくのが、このテクニックのキモとなります。

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