東大生が教える「文章に自信過剰な人」の盲点 うまく書けたはずなのに「伝わらない」ワケ

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こういう「マイナス」から入った読者に文章を読んでもらうためのテクニックがあります。

その1つが、「問いかけ」をすることです。「〜ですよね?」とか「〜って、どっちだと思いますか?」のように、「?」を文章の中に設置しておくのです。この記事の中にも、何度も登場していますよね?

読者に質問したり、なにかを問いかけたりする行為というのは、読者が置いてきぼりになるのを防ぐ効果があります。自分の頭で考えずに、受動的に文字の羅列を追っている人でも、問いかけられると「そういえば、何でだろう?」「これ、どっちかな?」と能動的に自分の頭で考えて答えを出そうとしてくれます

たとえマイナスから入った文章に興味のない人でも、「これの答えってどっちなんだろう?」と、文章に深く入り込んでくれるようになるのです。

何も、「クイズをたくさん出そう」と言っているのではありません。書いたものを、問いかけ形式に書き直せばいいのです。

例えば、「いい文章が書けずにお悩みの方は多いと思います」と書いたとして、これを問いかけ形式に書き直すとどうなるでしょう?

「いい文章が書けずにお悩みの方は多いのではないでしょうか?」となります。この記事の冒頭で僕が書かせていただいたような問いかけですね。

このように、「〜です」「〜だと思います」と書いている部分を、「〜ではないでしょうか?」「〜と思いませんか?」と書き直すだけで、文章の中の問いかけが増えます。もちろんすべてをそうする必要はありませんが、そんな問いかけを作るだけで、相手に即した文章へと早変わりするのです。

いかがでしょうか? ご紹介したテクニックを使って、ぜひいい文章を作ってみてください!

長くなったら「要点」を整理する

最後にもう1つだけ付け加えるならば、メールでも記事でも報告書でも、長くなった場合は要件を列挙して書き直すといいと思います。

「マイナスからスタートしている読者」にとっていい文章を書くコツ
・自分の文章を、文章とはまったく関係ない第三者にチェックしてもらう
・文章の中に問いかけを作る
・文章の最後に要点を列挙する

こんな感じです。

この記事は最後まで読んでほしかったので要点を最後に列挙しましたが、「わかってもらえればそれでいい」ということであれば、要点は最初に列挙してもかまいません。ぜひみなさんも試してみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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