若者代表は古市さんじゃない、オレたちだ! 新春U20対談 日本を変える10代(前編)

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発展途上国支援が異様に流行る理由

Tehu:でも、いまの10代は自分の意見を堂々と言う人が多いけど、大人とコネクションをつくらないよね。ボクらはつくってるけど、ほかの10代は大人と手をつなぎにいくヤツがあんまりいない。

青木:横のつながりばっかり意識して、縦のつながりを持とうとしないよね。横のつながりのまま、ステップアップしていこうとしている。

オレは横と縦がマッチングして、初めて先が見えてくると思っているんですよ。横だけでつながっていても前に進まないけど、大人と組んで縦にもつながると、三角形になって一気に進む。

──10代が横だけでつながるのは、目的よりも仲間意識が最優先ということ?

青木:そうです。だから、学生の間で発展途上国支援が異様に流行るんです。それって、横のつながりだけでできるから。縦につながらずに横でグループになって、発展途上国に行って「手伝います」って言えばできちゃう。しかも、それって上から目線なんです。「オレらがやってやる」って。

そういう活動を就活でアピールしたりするのが、もうナンセンスで……。本質的に社会を変える意識がないんですよ。学生団体も横だけのつながりでサークル化しちゃってる。

──大人とつながるのがこわい?面倒?

青木:現状で満足しちゃってるんです。

Tehu:そう。

青木:何かしたいという意識はあるんだけど、小さいコミュニティの中でちょっと有名になればそれでいい。ツイッターのフォロワーが1000人ぐらいだと、「あの人、マジすげえ」みたいな。

オレは10年後、20年後の社会をオレらが担っていくんだから、社会をどうしたいかという話をしたいのに、みんなそういうことは考えていない。本当に社会を変えたいと思っている人がなかなかいない分、Tehu君と話が合うんです。

Tehu:やっぱり大人と手をつながないとダメですよ。

青木:大人を巻き込まないとね。どんな有名人でも、こちらからお願いすれば意外と会ってくれるし、協力してくれる。オレは高校生の頃からいろいろな政治家の方に会ってきたけど、唯一会えなかったのは、現職の総理だけ。それ以外の方は誰でも会えました。

Tehu:元総理なら会えるよね。

青木:うん。いまはSNSがあるから、フェイスブックで「高校生です」とメッセージを送って自分なりの意見を伝えれば、意外と返事をくれるし、中には実際に会って3時間ぐらい話を聞いてくれる人もいます。

でも、同世代のみんなは、そういう手段を使おうとしないからブレークスルーしない。それがすごくもったいないと感じますね。

(司会・構成・撮影:上田真緒)

※後編につづく。

Tehu 慶応義塾大学1年生・デジタルクリエーター

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てふ / Tehu

1995年、神戸市生まれ。灘中学校、灘高校を経て現在、慶応義塾大学1年生。中学生の時にプログラミングに興味を持ち、2009年にiPhoneアプリ「健康計算機」を公開。ダウンロード数が無料アプリで世界第3位となり、話題となる。以後、「放射能計算機」、劇団ひとり監修の「僕の余生。」などのアプリ制作を続ける。2010年からUstreamで「Tehuのオールナイトニホン」を放送開始。米アップルの新製品記者発表を同時通訳する番組を定期的に放送し、人気を集める。2013年、グーグル日本法人元会長の村上憲郎氏との共著『スーパーIT高校生“Tehu”と考える 創造力のつくり方』(角川書店)を発売。現在、クリエーターとして多くの企業のプロジェクトに参加するほか、講演や雑誌連載など多岐にわたって活動している。中国籍で本名は張 惺(ちょう・さとる)。日本語、英語、中国語を操る。

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