「デキない営業」がしている無駄な働き方5つ ガムシャラに働けば成果が出るわけではない

拡大
縮小

商談では「フレーム」を伝える

商談では最初に、これから「どんな話」をして「何分で終わるのか」を伝えておくと、お互い有意義な時間になります。お客様がどの内容にフォーカスすればいいか明確になり、理解度も上がりますし、だらだらと話をするよりも集中できて時間短縮にもなります。

『営業の働き方大全』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

商談時間は、できれば1時間以内、長くても2時間までに収めましょう。経験として、それ以上の時間をかけても実のある話になったことがありません。お互いの貴重な時間を使うのですから、有意義な商談を目指しましょう。

以上、簡単ではありますが、すぐに実践できる考え方を5つご紹介しました。私は現在、営業コンサルタントとして、大手企業からベンチャー企業まで、さまざまな業種の営業パーソンに指導を行っています。その数は1万5000人を超えています。

8年目にしてトップ営業に

そんな私ですが、ハウスメーカーの営業として新卒入社から7年間は結果が出せず地獄のような日々を過ごしました……。

朝から夜までテレアポやアポなし訪問。日常的にある飲み会では、2次会・3次会参加は当たり前。コンディションが悪くても朝早くに出社し、再びテレアポ、アポなし訪問を繰り返す毎日。当時は自分なりに頑張ったつもりでした。それでもつねに成績は最悪で、上司からもたびたび叱責される……。

そんな状態から抜け出し、8年目にはトップ営業となり、現在では営業を教える立場になっています。あの頃の私からすれば想像もつかなかったことです。30歳を目前にしたあの日、自らの働き方を見直し、結果を出したからこそ、7年間のダメ営業から抜け出せたのです。あの7年間のトンネルはとてつもなく長く感じましたし、本当に苦しい毎日でした。

本記事を読んでいるあなたには私のような苦しい経験をしてほしくありません。

菊原 智明 営業コンサルタント

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

きくはら ともあき / Tomoaki Kikuhara

営業サポート・コンサルティング代表取締役。関東学園大学経済学部講師。社団法人営業人材教育協会理事。

工学部機械科卒業後、トヨタホームに入社し、営業の世界へ。自分に合う営業方法が見つからず7年間、ダメ営業時代を過ごした後、手紙で情報を提供する営業に切り替えたことをきっかけに4年連続トップ営業に。2006年独立し、現在は上場企業への研修、コンサルティング業務、経営者や営業職向けセミナーを行っている。著書に『訪問しなくても売れる!「営業レター」の教科書』『営業1年目の教科書』など。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT