西友のダイバーシティが一歩先行く理由 組織図にない組織が活躍

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DCカウンシル」ができたことにより、働く環境や教育制度、ワークライフバランスなどについて、日常的に意見が交わされるようになった。加えて、「DCカウンシル」では昨年(2013年)、「女性が成長できる機会の創出」をテーマに3つの活動を行った。

ひとつは「役員とのパネルディスカッション」だ。これには男女合わせて7080人が参加した。

事前に参加予定者から質問を集め、それにパネリストの役員4人が答えるという構成だったこともあり、非常に盛り上がった。質問としては、「今までのキャリアの中で大きなターニングポイントとなった出来事はありましたか?」「20代、30代、40代と仕事に対する考え方に変化はありましたか?」など。

パネリストの役員はそれぞれ自身の経験を交えながら話してくれたので、聞く側にとっては興味深いものになった。生え抜きの者もいれば、外から転職して来た者もいる。結婚・出産を経験した者もいれば、そうでない者もいる。バラエティに富んだ話に、参加者は自分自身を重ね合わせることができたようだ。

現場の声を聞くため女性役員が動く

──「DCカウンシル」の取り組みとしては、ほかにどのようなものがありますか。

2つ目の取り組みは「女性役員とのディスカッション」だ。「女性リーダーカウンシル」のメンバーでもある女性役員と、DCから参加したアソシエイトとの間で対話を行った。

話されたことはさまざまだ。女性役員に、自分の今後のキャリア形成についてアドバイスを求めるアソシエイトもいた。役員は自分の経験を基にオープンに話してくれたので説得力があった、という声が多かった。

――現場で働く従業員が直接、役員と話す機会は、一般的な企業ではあまりないと思います。モチベーションアップにもなったことでしょうね。

実は以前から「女性リーダーカウンシル」の活動のひとつとして「ヒアリングセッション」が頻繁に行われている。これは、役員が店舗やDC、本部に出かけて行き、アソシエイトとコミュニケーションを取るというもので、回数はすでに数十回を数える。

年初に予定を決めて回るのではなく、現場のアソシエイトから聞こえてきたトピックを「ヒアリングセッション」を通じて深掘りしていく多忙な日々の中で、自分の時間をコントロールして活動に充てている。熱意がなくてはできない。だから、行くと熱い議論が起こる。

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