名写真家が目撃「平成史に残る」鉄道10大事件

九州・北海道で新幹線が開業、災害や大事故も

8)北海道新幹線開業

E5系新幹線のグランクラス(筆者撮影)

1988(昭和63)年3月13日に開業した青函トンネル(53.85 km)は、将来新幹線走行時に対応する構造であったが、ようやく2016(平成28)年3月26日に北海道新幹線新青森―新函館北斗間が開業し、JR東日本のE5系とJR北海道仕様のH5系が走るようになった。

トンネル内は貨物用の在来線軌道と併用の三線軌道が敷かれているが、新幹線の最高速度は当初時速140kmに抑えられており、今年3月16日から160kmでの運転が始まった。東京―新函館北斗間が4時間を切るようになったが、JR北海道の経営は前途多難だ。

9)交通系ICカードの誕生

交通系ICカードは平成時代に一気に普及した。写真は筆者が所有する、JR東日本の高速試験車両「FASTECH360」が描かれた限定品のSuica(筆者撮影)

今では当たり前となった交通系ICカードだが、その先駆けとなったのはJR東日本の「Suica」だ。2001(平成13)年に導入され、当初はJRの首都圏エリアでのみ利用可能であった。その後2003(平成15)年にはJR西日本が「ICOCA」を導入し、2004(平成16)年にはSuicaとICOCAの相互利用が始まった。

首都圏では2007(平成19)年3月から、大手私鉄など非JR系交通事業者のICカード「PASMO」登場とともに相互利用が開始された。2013年(平成25)3月23日からは交通系ICカード全国相互利用サービスが始まり、今では全国10種類のICカードが各エリア内で相互利用できる。

世界最速に返り咲いた新幹線

10)世界最速・時速300kmの 500系新幹線デビュー

斬新なスタイルで登場した新幹線500系(筆者撮影)

1997(平成9)年3月22日、500系新幹線が当時のフランス・TGVと並ぶ世界最速の時速300kmで運転開始した。山陽新幹線では300km運転だったが、東海道新幹線内では270kmに抑えられた。

画期的な流線形は鉄道マニアには人気があったが、円筒形の車体で室内が狭いこと、先頭車にドアが1つだけと少なく、ほかの形式と比べて車両ごとの座席数が異なることなどもあって2010(平成22)年2月で東海道新幹線での「のぞみ」運用から撤退した。現在は短編成の「こだま」として山陽新幹線内にて運行中だ。

次点)えちぜん鉄道と福井鉄道の相互乗り入れ開始

最後に、10大ニュースには入れなかったが1つ付け加えておこう。2016(平成28)年3月、福井鉄道福武線の越前武生駅とえちぜん鉄道三国芦原線の鷲塚針原駅との間で相互直通運転が始まった。

かつてえちぜん鉄道が京福電鉄だった時代は、同社と福井鉄道はライバル私鉄だった。大都市では私鉄の相互直通運転は以前から行われており珍しくないが、地方私鉄の相互乗り入れは画期的な出来事であった。これは西川一誠福井県知事のマニフェストの1つでもあった。

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