キティがハリウッドで世界デビューする皮算用

サンリオの壮大な計画、真の狙いを読み解く

ハローキティが米ワーナーブラザーズによってハリウッドで映画化される。興行収入で儲かるとは限らないサンリオにとってうまみはあるのか(撮影:今井康一)

身長はリンゴ5個分、体重はリンゴ3個分。明るくて優しい女の子――。クッキーを作ったり、ピアノを弾いたりするのが大好きで、夢はピアニストか詩人になること――1974年11月1日生まれで、今年誕生45周年を迎える、日本の”カワイイ”を代表するキャラクター、「ハローキティ」。この人気キャラクターがアメリカのハリウッドで映画化され、米ワーナー・ブラザーズ映画によって、全世界に配給される計画が着々と進んでいる。

製作するのは、ワーナー・ブラザーズ傘下の映画製作会社である米ニュー・ライン・シネマと、映画製作プロダクションの米フリン・ピクチャー。ニュー・ライン・シネマは世界的にヒットした『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の製作会社としても知られている。サンリオはハローキティをはじめ、自社のキャラクターの映画化権を、初めてハリウッドのメジャー映画会社に許諾したことになる。

映画はまだ企画段階で、公開時期や、実写かアニメかCGかなどの形式も、確定していないという。しかし、ハローキティをはじめとするキャラクターのハリウッド映画化の企画が進んでいることは、サンリオにとって極めて大きな意味を持っている。

興行収入のビジネスモデルは”おいしい”のか

もちろん、今回の映画が公開されたとしても、サンリオが興行収入から大きな収益を得られるとは限らない。映画の興行収入から生まれる製作者側の収益は、映画の製作費への出資の割合に応じて配分される。個々の契約内容次第ではあるものの、映画化権の許諾だけで出資をしていなければ、通常は定額の許諾料だけで、映画の興行収入に応じた収益配分を得ることはできない。

例えば2014年に公開され、世界で500億円を超える興行収入を記録したハリウッド版「GODZILLA」の場合も、ゴジラの権利を持ち映画化権を許諾した東宝は、「映画がヒットした割には大きな収益は得られなかった」(東宝関係者)という。

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