日本発の仮想通貨「カルダノエイダ」の光と影 開発資金調達のICOをめぐり、くすぶる批判

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価格は一時、ICOで販売した時の400倍超に高騰。購入者から多数の「億り人」が生まれたとされる。足元は値を下げたとはいえ、4月2日時点での時価総額は約2000億円。仮想通貨時価総額ランキングでは世界10位となっている。

カルダノのプロジェクトを立ち上げたメンバーは、ホスキンソン氏を筆頭に4人いる。そのうち2人が児玉健氏と佐々木健二氏という日本人だ。

ホスキンソン氏(左)によると、児玉健氏(右)が「ビジネスサイド」を担当した(2017年10月、記者撮影)

児玉氏はカルダノに関わる前、ファイナンシャルプランナーの資格を取得し金融商品の販売やライフプランニングの提案業務を行っていた。佐々木氏は「イーサリアムのICOに出資した最初の日本人の1人」(ホスキンソン氏)。また「日本初のマイニング会社を設立」していたと、佐々木氏の監修した本には記されている。

的外れとはいえない「マルチ商法」批判

ホスキンソン氏の言葉を借りれば、この2人がカルダノのプロジェクトを進めるに当たって「ビジネスサイドを担当」した。とくに児玉氏の設立したアテインコーポレーションという会社がエイダの総代理店となってマーケティングを進めることになった。

アテイン社は、「マーケター」と呼ぶ代理店を使って購入者を勧誘した。勧誘を受けた人がエイダを購入した際には、その10%の額がアテイン社からマーケターに支払われるという報酬制度があった。

冒頭に記したホスキンソン氏の苛立ちは、このような代理店を用いた勧誘への批判に対するものだ。

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