増税を恨むスズキ、戦いは第2幕へ 鈴木修会長「来年は受難の年」
「心の中は燃えちぎっている。どこかで恨みを晴らしたい」
スズキは12月24日、新型のスポーツ用多目的車(SUV)「ハスラー」を発表した。ハスラーは東京モーターショーでお披露目されていた(関連記事「進化する軽、スズキ『ハスラー』が開く新境地」)車だ。当初は24日発売としていたが、正式な発売日は2014年1月8日に変更。燃費性能はガソリン1リットル当たり29.2キロメートル、価格は104万8950~157万6050円だ。
その発表会の席上、鈴木修会長兼社長は冒頭のように語気を強めた。「恨み」の矛先にあるのは、今月決まった軽自動車税の引き上げだ。
12月12日に与党がまとめた2014年度の税制大綱では、消費増税に合わせ自動車取得税を段階的に引き下げるとともに、消費税が10%に上がる2015年4月時点で軽自動車税を年間7200円から1万0800円に引き上げることが決まった。
猛反発してきた鈴木会長
軽自動車税の増税は、自動車の購入時に発生する自動車取得税を廃止する埋め合わせ策として浮上した。普通車の自動車税が最低でも年間2万9500円であるのに対し、軽自動車税は年間7200円と安い。
増税で最も割を食うのは、軽自動車業界の2強であるダイハツ工業、スズキだ。中でもスズキの鈴木会長は「国民生活に最低限必要なのが自動車だ。(ぜいたく品の)ダイヤモンドに課税したほうがよっぽどいい」と発言するなど、先頭に立って反発してきた。
増税の決定に対し、鈴木会長は「過ぎたことをとやかく言っても仕方ない」とする一方で、「戦いがすべて終わった、日が暮れたというわけではない」と戦闘態勢を崩さない。
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