日本の地価「一瞬でわかる!」過去30年の全推移 2.6万地点の「公示地価」を3Dマップで全解剖
最新(2019年)地価を見ると、東京から始まり名古屋、京都、大阪、広島、福岡と、おおむね太平洋ベルト沿いに大都市圏が続く。とりわけ東京は規模・価格の両面で頭ひとつ抜けている。
商業地・住宅地を問わない全国最高額は、東京都中央区銀座の山野楽器銀座本店(5720万円/平方メートル、以下平方メートル略)だった。全国1位となるのは13年連続、最高額を更新するのも3年連続。すべての基準地を価格順に並べると、20位までを東京の商業地が独占する。
東京圏以外での最高額は、大阪市中央区宗右衛門町の戎橋付近(1980万円)。中央区・浪速区にまたがる繁華街「ミナミ」の中心地だ。従来、大阪ではミナミよりも梅田周辺の繁華街「キタ」のほうが地価が高かったが、近年はキタの最高値・グランフロント(1900万円)を上回る状態が続く。
都心部を中心に広範囲で地価が上昇
昨年(2018年)と比較すると、都心部を中心とする広い範囲で地価が上昇していることがわかる。特に商業地は、比較可能な5581地点のうち約55%にあたる3000地点以上が前年比で上昇した。なお変化なしは約17%、地価が下落したのは約28%だった。上昇率の上位を見ると、住宅地でも商業地でも1位となったのが北海道虻田郡の倶知安町。国際リゾート都市として人気がうなぎのぼりの倶知安町は、前回の記事でも触れたとおり昨年7月1日時点での市区町村別の基準地価騰落率でもトップだった。
商業地の2位は大阪市中央区、黒門市場内の店舗兼事務所。前年比44%の上昇で、国土交通省の発表でも「特徴的な動きを示した地点」として紹介されている。ほかにも商業地では日本橋、梅田、祇園、三条といった大阪・京都の中心部、住宅地では沖縄県那覇市や愛知県名古屋市が上昇率の上位を占めた。