2030年ニッポンの未来はどうなる? アベノミクスは?消費増税はどうなる??
急速に進む少子高齢化、企業や働き手を襲うグローバル化の波、そして、中国、韓国との先の見えない関係。日本人が希望を見いだすには、他者と共存しながら切磋琢磨していくことから始めるしかない。
高齢化にグローバル競争、周辺国との険悪な関係。2030年までの未来を見通したとき、日本の将来へ明るい展望は持ちにくい。
たとえば、高齢化。日本は世界のフロントランナーとして高齢化の先頭をひた走る。2030年には人口は今より1000万人減って1億1000万人となり、3人に1人が65歳以上のお年寄りとなる。働き手が減って経済成長できるのか、また、社会保障は持続可能なのか。多くの人が不安を抱いているに違いない。
グローバル化の波はもはやあらがいようがない。働き方はますます多様化し、いずれ日本人は外国人と完全に対等な立場で勝負するようになる。彼らと勝負して勝てるのか。多くのビジネスパーソンはこんな漠然とした不安を抱いている。
世界と切磋琢磨 高齢化の成功モデルを
日本周辺に目を転じると、お隣の中国、韓国との関係悪化は目を覆わんばかりだ。政権発足以来、安倍晋三首相は中国の習近平国家主席、韓国の朴槿恵大統領と、本格的な対話すら思うに任せない。歴史認識問題と尖閣、竹島などの領土問題に、最近は過去の条約を否定するような動きも相次ぐ。両国との関係は悪化こそすれ、改善の兆しは見えない。
まさに内憂外患。しかし、未来には暗い展望しかないのだろうか。
もし、世界トップの高齢化国である日本が高齢化をうまく乗り切れば、「日本モデル」として世界に輸出できるかもしれない。何しろ21世紀は地球丸ごと高齢化する時代である。人類未到の高齢化という難問を、どの国も扱いかねている。「アジアの新興国ははっきりと日本を手本にしようとしている」(東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子・特任教授)。
グローバル化もしかり。リクルートワークス研究所の大久保幸夫所長は、日本を代表する大手企業30社の人事担当者にヒアリングを重ね、こんな感想を抱く。「日本人と外国人が同じ立ち位置で競争し、日本の高校生、大学生は外国人と一緒に学ぶ。競争する中で鍛えられていく可能性に希望を見いだすしかない」。
卑下する必要はない。震災時の被災者の立ち居振る舞い、グローバル危機下にあっても、人々の生活水準が低下しなかったこと。外国人エリートたちの証言を聞くと、「日本もまだ捨てたものではないな」という気になってくる。
世界と切磋琢磨しながら苦難に立ち向かっていくこと。そこからしか、希望への道は開けないのではないだろうか。
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