「ゴーン前会長守る」弘中惇一郎弁護士の目論見 「無罪が取れておかしくないと思っている」
日産自動車に私的な損失を付け替えたとの会社法違反(特別背任)の罪などで起訴されたカルロス・ゴーン被告の代理人を務める弘中惇一郎弁護士(73)は3月4日、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で会見を開いた。
弘中弁護士は、小沢一郎氏ら大物政治家の弁護もかつて引き受け、「無罪請負人」「カミソリ弘中」と評される。「私は道義的なレベルでも、ゴーンさんに責められる点があると思っていない」「(私は)73歳だが、まだカミソリの切れ味があるかどうか試してみたい」と語った。
弘中弁護士と報道陣とのやりとりは、主に以下のとおり。
「無罪が取れておかしくない」
――今回の事件について特別に感じている点は
「先般のNYタイムズに、『このような事件が起きるなら、他の国の優れた経営者は日本に来れなくなるだろうという』ことが載っていた。日本の社会のため、将来のためにゴーンさんの無罪を明らかにするべきだと思っている。一刻も早く世界の方々からの信頼を取り戻す必要があると考えている」
――今回の保釈請求で新しい要素は
「ゴーンさんには不自由かもしれないが、外部と情報交換することができなくなるよう、コンピューターや監視カメラなどを使う手法を考えて保釈請求している」
――弁護人のチームが変わって何か戦略の変化は
「大鶴さん(前任の代理人弁護士で元東京地検特捜部長)から簡単な引き継ぎを受けているが、特に縛られるということはない。全く新しい発想で進めていきたい」
――無罪を確保できる自信は
「まだ始まったばかりなので大胆なことは言えないが、私としては無罪が取れておかしくないと思っている」