ハーバード生は「ダメ出し」を細分化で解決する 怒りや悲しみを起こさず問題解決する方法

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仕事の場面でも同じことはよく起こるのではないでしょうか。例えば上司に「君の資料はいつも詰めが甘いんだ」と言われたとします。

この場合、「いつも」が事実かどうかが1つのポイント。10回のうち10回とも詰めが甘いことはまずないもの。上司が少々感情的になっているだけだと思われます。

ここで「あの上司、いつも私を目の敵にして」などと余計なことを考えると、また足が止まるので省略。

次いで「詰めが甘い」の内容を掘り下げます。データが足りないのか、結論がしっかり導かれていないのか、レイアウトが見づらいのか。細分化して、問題がどこにあるかを突き止めます。

あとは、その部分だけを改善すればOK。全面降伏でもなく、全面対決でもなく、解決を目指すのが最も建設的です。

「ダメ出し対処法」4原則をマスターする

さらに具体的に考えてみましょう。

同じチームのメンバーや同僚同士、お互いのことを思って「フィードバック」を行う場合。言い方が穏やかであれば、モチベーションの低下にはつながりづらいですが、トゲのある言い方をされる場合も。そんな「ダメ出し」には、何か裏の心理が隠されているのでは、と勘ぐってしまったりします。

例えば、私もハーバード時代に部長をしていた学生団体のミーティングで、指摘を受けたことがありました。

学生のオペラプロダクションの通し稽古を控えたスタッフ&デザイナーミーティング。「みんな時間がない中でこんなに頑張っているのに、いいプロダクトができてこない。リーダーがもっと現場にいないから、こんなことになるんじゃ? 責任取ってどうにかしてくれない?」。そう仲間からイライラした声で言われると、自分はベストを尽くしていたつもりでも、なんでそんな必要以上に厳しく言うんだろう……と私も少し気分が沈みます。

もちろん全員が学業と課外活動を忙しく両立する仲間なので時間の貴重さは尊重していたつもりでしたが、当然不満もでてきます。

特に、繰り返し同じようなことが起こるとなおさらです。言い返したい気持ちや、仕事を投げ出したくなる気持ちが少し浮かんできたとき…そんなときに、私が取る方法は4つです。

➀相手がムキになっている時は、第三者目線になって心理分析

まず初めのステップとして、状況を客観視することです。相手も同じ人間なので、イライラしている=相手も心理的に何か切羽詰まっていることがあるということ。そこでまず一歩引いて冷静になり、心理分析をします。

「締め切り間近で焦っているから、人に当たりたくなるんだな」「きっと自分に自信がないから人に厳しく指摘することで、強気に見せているんだな」と状況に応じて判断をすると、自分に100%非があるわけではないことがわかり、すっと気が楽になります。

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