高速道路とIC新規開通で渋滞緩和へ高まる期待 スマートインターチェンジの供用開始も続々

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名古屋方面から伊勢道を使うことが多かった私にとっても、できるだけ避けたい区間だけれど結局ここを通るしかない。国道23号線に迂回して、国道でも渋滞にはまって高速のまま行けばよかったと後悔した経験も再々あるという「魔の区間」だったので、名古屋以東から関西に向かう最大の動脈となった新名神がようやく本来の機能を果たすであろう予想は、本当にありがたい。

新しく開通する新名神高速道路・新四日市JCTから亀山西JCTの区間は23㎞(提供:NEXCO中日本)

ちょうど1年前に、同じ新名神の川西IC―神戸JCT間が開通し、やはり渋滞の常連だった中国道の宝塚トンネル付近の混雑が緩和されたのに匹敵する効果が期待されるのも当然だろう。

被災地へのアクセスも改善

この年度末の開業の中で、高速ネットワークの構築上重要だと考える区間に、釜石道の遠野IC―遠野住田ICがある。新規開業区間は11kmと短いし、並行する国道もほとんど渋滞がない区間なので、時間短縮効果は低いが、この開通とやはり年度内に開通が予定されている、釜石道と三陸道の接続部分が開通すると、東北北部の内陸部から沿岸部へ、初めて一本の高速道路で結ばれることになり、東日本大震災の復興支援という意味でも、広域観光ルートの充実という意味でも、シンボル的な開通となることだろう。

私は以前仙台に4年間住み、取材や観光で気仙沼、大船渡、釜石、宮古などの三陸の港町に車で出向くことが多かったが、三陸道も未開通で、東北道から沿岸部までの道のりの遠さ、ルートの悪さに悩まされてきた記憶が今も忘れがたく残っている。

たった30分の打ち合わせのために、往復で丸一日を費やすことも珍しくなかった。東日本大震災で被災地に入るために北上山地などを越える道路の重要性が認識されたが、そのルートに確実な一本の高速道路がつながった意味は大きい。

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