四季報が、会社予想を先取りした銘柄290 『会社四季報』2014年新春号、ついに発売!

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12月13日、『会社四季報』新春号がついに発売になった。円安転換、景気も上向くなか、企業業績の上方修正も相次いでいる。かたくなに期初の見通しを維持する企業もあるが、上期(3月決算なら13年4~9月期)の決算発表までの段階で、通期見通しを上方修正する企業も多く見られる。

さて、今回は『会社四季報』新春号が発売になったこともあり、秋号(2013年4集)の独自予想がいかに当たっていたかを検証してみたい。

独自予想では、大きく分けて、「予想を増額するケース」(業績が好調だったり、思ったほど不調ではない、などと判断)と「予想を減額するケース」(業績が不調だったり、思ったほど好調ではない、などと判断)の2種類あるが、今回はその両方で当たったリストを掲載する。

特に四季報が業績を増額した企業は、さらなる上振れの可能性もあり、新春号では、さらに予想を引き上げているケースも多いので、注目したいところだ。

増額してもまだ足りない!? 上方修正銘柄にチャンス

まず、上方修正した会社(290社)からみてみよう(右表参照。同表の続きは4ページを参照)。ここでは、「会社の営業益見通し」に対して「四季報が強気だったもの」で、その差額の大きい順に並べた。当然、営業利益が巨額の大企業が上位にくる。

1位はトヨタ自動車。8月2日に開示した通期見通しは営業益1兆9400億円だったが、同社は11月6日に2兆2200億円に引き上げている。

四季報では1ドル92円前提の会社計画は慎重とみて、独自に上振れ予想をしていたが、会社側はこれに近づけた格好だ。 

同じく好調が伝えられる富士重工業も、四季報予想を上回る増額となった。会社による修正計画は、四季報秋号の予想営業益2500億円を上回る2780億円となったが、四季報の新春号ではさらに増額している。

四季報の独自予想が会社修正計画と一致するケースも目立っている。デンソー、パナソニック、JR東海、大塚ホールディングス、スズキなどは、四季報予想の数字にぴたりと揃えてきている。経常利益見通しでの開示となる新日鉄住金も3400億円と、四季報予想と同額となった。

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