京王電鉄子会社「JR乗車料金不正」の手口は?

鉄道業界の信頼関係を損ねた代償は大きい

団体旅行のJR乗車料金で不正を行っていたことが発覚した京王観光(編集部撮影)

大手私鉄・京王電鉄の子会社、京王観光が団体旅行でJRの乗車料金を支払わない不正を行っていたことが1月9日に明らかになった。

京王観光の支店に設置されているJR乗車券の発券端末からツアー参加人数分の乗車券を発券せず、実際の人数との差額を利益として計上。10年近くにわたって行われ、被害総額は2億円に上るという。昨年6月、京王観光の社内調査で発覚。JR西日本によれば、8月に京王観光から連絡があり、その後、JR各社に伝えられたという。

10年で2億円というと1年あたり2000万円。2018年3月期の京王観光の当期利益は1.1億円なので、不正行為によって利益が大きくかさ上げされたことになる。

手口は明らかにされていないが…

有人改札口を通る際に、JRの駅員が人数をきちんと確認すれば不正は見抜けそうだ。だが、JR東海によれば「人数、列車、区間などについて添乗員が申告し、確認を行っている」とした上で「記載人数が多い場合は、正確に確認しきれない可能性もある」という。

とはいえ、人数はごまかせたにしても、2000万円の不正乗車を行うためには、1人あたりの金額は相当な高額となるはず。どのような手口だったのだろうか。

京王電鉄は「現在調査中」として口をつぐみ、JR西日本、JR東海とも「不正利用防止、将来の再発防止の観点から回答を差し控えたい」とする。

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