映画監督チャン・イーモウのスチールカメラマンをしていた辺銀さんは、独立して会社を興しましたが失敗。結婚して妻となった人と石垣島に渡りました。ふたりは共に暗い家庭で育ったので、モットーが「明るく生きよう。小さなことの中からも幸せをみいだして生きていこう」だったそうです。このモットーの実現に食べることは欠かせません。辺銀さんは美味しく食べることにこだわり、自分が食べたいものは自分の口に合わせていつも作ったそうです。
そのこだわりが、あの、申し込んでもいつ入手できるか判らない人気商品の「石垣島ラー油」のヒットに繋がったとか。お父様の「自転車が修理できたら生きていける」という言葉は、「一つの特技を持て」という意味だったかもしれません。辺銀さんのお父様の願いは海を越え、「石垣島食べるラー油」の成功で、見事に結実した格好です。
今回の学生さんのお母様は、プロのピアニストではないとお見受けしました。にもかかわらず息子さんは、ピアノを継続して練習し、その腕を磨いておられるお母様を尊敬し、そのように自信が持てるものを持つ人間になりたいとおっしゃっておられます。お母様も素晴らしい方ですが、この息子さんの厳格だったお母様を見る目が素晴らしく、そして温かいと思いました。
自信を育める一芸を持つことが重要
特段の努力をしなくても安穏とした生活が約束されている人で、「足るを知らない」ためにつねに欲求不満があり、、つまらないことをグチり続ける人をよくみます。これは一心を打ち込める対象を見つけられなかった人に多く、まったく魅力的ではありません。
一つのことに打ち込んだり、何かのスペシャリストになるほど努力してきたりした人にとっては、それら瑣末なことがらは、話題にもなりません。本人にとってもその人を取り巻く人間関係にとっても、自信を持てることを一つ以上獲得することは、歳を重ねるほど、より重要な意味を持つと言えそうです。
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