30・40代転職希望者は注意!「年金の移管問題」

中途退職時にもらう退職金は実は2種類ある

30・40代で転職を考えている人は退職金に注意したほうがよい。でないと一生後悔する可能性も(写真:IYO/PIXTA)

小売、物流などを中心に人手不足が本格化しています。労働市場の流動性も以前では考えられないくらい増していて、転職する人もやはり増えています。それも、若手だけでなく中堅の社員も珍しくないと聞いて、退職金の行く末が気になりました。なぜなら、勤続年数10年、20年になる30代、40代で退社する場合、それなりの退職金が支払われるからです。

退職金は文字通り、退職時に支払われるものですが、制度によっては「ポータビリティ」と言って、転職先に持ち運びしたり、公的年金に上乗せしたりする仕組みがあるのをご存知でしょうか。

前職の年金を転職先に持ち込むのは、実は難しい

そもそも退職金は、退職時まで会社が預かってくれているものです。例えば、それを35歳で転職したときに受け取るとします。実はそこそこの大金を手にして「いつのまにか全部を使ってしまった」という人は少なくないのです。すると、気づいたときには老後資金がまったく足りないなんて事態になりかねません。こうならないためにも、転職や独立を考えている人は、将来のために退職金をしっかり老後資金として引き継ぎ、殖やす方法を知り賢い選択をしていただきたいと思います。そうすることで、定年時にまとまった金額の老後資金が準備できるからです。

一口に退職金と言っても、「持ち運びができる退職金」と「できない退職金」があります。一般的に「退職金」と言われているのは、正確には「退職一時金制度」のことです。これは文字通り退職日に全額受け取ることしかできません。一方、持ち運びできるタイプの退職金制度には、「年金」と言う名前がついています。「確定給付企業年金」、「厚生年金基金」、「確定拠出年金」といった制度です。

「確定給付企業年金」と「厚生年金基金」は、退職時以降の年金支払額をあらかじめルールで決めて、それに合うように会社が資金を拠出し、その資産を全社員分まとめて運用しています。大企業から大企業への転職であれば、同タイプの制度が双方にある可能性は高いでしょう。しかし、自社で適用している年金制度とルールの異なる資産を持ち込みされると、別勘定で特別な管理をしなければなりません。そのため、前職の年金のタイプが異なる場合、受け入れてくれる企業は少ないと思ったほうがいいでしょう。

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