テレビの元日特番に映る「かくし芸」のDNA 注目は「格付け」のGACKT連勝だけじゃない

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冒頭に挙げた2019年の番組ラインナップと、その内容を見れば、「挑戦」「対決」という「かくし芸大会」のDNAが、民放各局に引き継がれていることが分かるのではないでしょうか。

それはテレビマンたちによる「元日特番の特別な雰囲気を楽しんでもらいたい」という顧客サービスであると同時に、「やっぱり元日はテレビを見てほしい」という強い思いによるもの。以前、「かくし芸大会」は、「輝く!日本レコード大賞」(TBS系)と「紅白歌合戦」(NHK)と並ぶ、年末年始の3大特番でした。

年末の「レコード大賞」と「紅白歌合戦」は現在も放送されているものの、「かくし芸大会」は終了。昔ながらの正月番組がなくなってしまったことで、新たな名物番組を作ろうとして「ウルトラマンDASH」「フジヤマ」が企画され、それにふさわしいとして「格付けチェック」「フレンドパーク」に白羽の矢が立ったのです。

人と時間とお金をかけて存在意義を示す

民放各局のテレビマンに共通しているのは、「人と時間とお金をしっかりかけて元日特番を作ることで、テレビや自局の存在意義を示そう」という姿勢。つまり、新年のスタートである元日のゴールデンタイムでテレビの意地を見せようとしているのです。

その意地は「視聴者プレゼント」という形に表れています。たとえば、「格付けチェックSP」は、ギフトカード1万円×5名、旬のフルーツ詰め合わせ(1万円相当)×5名、全国共通お食事券1万円×5名、旅行券1万円×5名、キャビア(1万円相当)×5名、近江牛サーロイン(1万円相当)×5名などをプレゼント。「フジヤマ」は「日産ノート e-POWER MEDALIST 2WD ブラックアロー」(車両本体価格242万4600円)、「QUOカード1万円分」をプレゼント。「ウルトラマンDASH」も番組限定グッズをプレゼントするなど、各番組が放送前に豪華賞品の詳細を公表しています。

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