日経平均は続落、米株安が投資家心理を圧迫 インフラ関連銘柄は下値で買いたい投資家も

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 12月5日、東京株式市場で日経平均は続落となった。前日の米国株の急落でリスク回避ムードが強まり、朝方は幅広い銘柄が売られた。写真は東京証券取引所で10月に撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落となった。前日の米国株の急落でリスク回避ムードが強まり、朝方は幅広い銘柄が売られた。寄り後間もなく300円超える下落となったが、中国商務省から米中通商交渉に関して前向きなコメントが出ると下げ幅を縮小させた。その後、大引けにかけて安値圏でもみあった。

TOPIXも続落。業種別では石油・石炭、保険、証券などが値下がり率上位にランクイン。米長期金利の低下を嫌気し、金融セクターが軟調だった。半面、食料品、水産・農林、建設などが買われた。

市場からは「建設や不動産、インフラ投資関連は下値では買いたい向きがいる。安定感のある情報通信などへの物色も見られた」(内藤証券の投資調査部長、田部井美彦氏)との声が聞かれた。

きょうはブッシュ元米大統領の死去に伴う「国民追悼の日」で、米国株市場が休場となる。取引に慎重になる参加者がいる一方、下がったところではバリュエーション面の割安感に着目した買いも入っていた。

個別銘柄ではアダストリア<2685.T>が反発。4日発表した11月の既存店売上高が前年比3.6%増となり、4カ月連続で前年同月比で増加したことが好感された。冬物衣料の販売が下旬にかけて加速し、客数も伸長したという。

一方、武田薬品工業<4502.T>は年初来安値を更新。5日に開催した臨時株主総会でアイルランドの製薬大手シャイアー<SHP.L>の買収が承認された。いったん材料出尽くしとの受け止めから売りが出たが、その後はプラス圏に切り返した。

東証1部の騰落数は、値上がり590銘柄に対し、値下がりが1469銘柄、変わらずが60銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21919.33 -116.72

寄り付き    21755.17

安値/高値   21708.82─21979.18

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1640.49 -8.71

寄り付き     1625.42

安値/高値    1623.30─1645.25

 

東証出来高(万株)146316

東証売買代金(億円) 25094.5

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