トヨタ自動車が10月に発売した、高級セダン「レクサスES300h」の試乗会に参加した。
ESは1989年にレクサスブランド発足と同時に発売されたFWD(前輪駆動)セダンだ。フロントにエンジンを置き、前輪が駆動するFF車である。初代は日本では販売されなかったが、2代目(1991~1996年)から4代目(2001~2006年)までは「ウィンダム」という車名を冠し、トヨタブランドで販売された。2005年、レクサスが日本でブランドを展開し始めた際のラインアップには入らず、5代目、6代目は日本未導入。それが今年登場した7代目は一転、日本でも販売されることになり、10月24日に発表された。
3グレードから選べる新たな「レクサス」
トヨタの新しいプラットフォームであるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)のレクサス版である「GA-K」を用いて開発された。トヨタ「カムリ」とは基本コンポーネンツを共用する。2.5リッター直4エンジンを用いたハイブリッドシステムも共通。したがってカムリ・デラックスと言えなくもないが、装備が豪華なだけでなく、多いほうがボディ剛性を増すことができるとされるスポット溶接の数が増やされているほか、遮音材も多い。また塗装の工程の途中にトヨタ車にはない磨き工程が含まれるなど、カムリより高い値付けの理由はちゃんとある。完成した車両の走行チェックが抜き取りか全数かというのもトヨタとレクサスの違いだ。
豪華なバージョンL(698万円)、スポーティーなFスポーツ(629万円)、ベースモデル(580万円)の3グレードがある。今回試乗したのはバージョンLとFスポーツ。まずは山口宇部空港でバージョンLから試乗。発表会場で見た時よりも大きく感じる。実際、ESは全長4975×全幅1865×全高1445mm、ホイールベース2870mmと、「GS」(全長4880×全幅1840×全高1455mm、ホイールベース2850mm)よりも大きいのだ。
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