インデックス運用を過度に信じてはいけない サルでも子どもでもプロ運用者に勝てるワケ

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運用に携わるプロ(ファンドマネージャー、アナリスト、トレーダーなど)からすれば、市場インデックスに連動する運用だけでは面白くないだろう。実際、お宝銘柄を発掘したり、タイミングよく投資をしたりすれば、市場に対して大幅に勝つこともあるからだ。それでこそ、プロとしての存在意義を示せるというものである。事実、単年だけで見れば市場インデックスに対して、大幅に勝っているファンドも多く存在する。

しかし、資産運用をする場合は、基本的には長期投資が前提となる。そうなると、1年だけ市場インデックスに勝つようなムラっ気のあるファンドは投資対象として適切ではない。運用に携わるプロは給与が高いので、アクティブな運用をすればするほど、結果的に投資家が支払うコストは高くなっていく。一方で、毎年アクティブ運用が市場インデックスに勝ち続けることはほぼ不可能である。すると、結果的にはコストの低いインデックスファンドを活用することになる。

インデックス運用に隠された弱点とは?

ただし、インデックス運用にも弱点はある。それは、インデックス内に含まれる低パフォーマンス銘柄にも目をつぶって投資せざるをえないということだ。

そこで、ファクターモデル(企業規模や割安かどうかで銘柄選別をすること)を活用してインデックス構成銘柄の下位20%の銘柄群を抽出して排除することで、インデックスをよりパフォーマンスのいいものにする「エンハンスト・インデックス運用」や、利益や純資産、企業規模、成長性などの基準でインデックス構成銘柄を絞ってより洗練する「スマートベータ戦略」と呼ばれる手法も考えられてきた。

しかし、これらもある意味では「アクティブ運用」であり、結果としてその分コスト高になってしまっている。しかも、必ずしもこのファクターモデルは明確に下位20%の銘柄群を抽出して排除できるモデルではないため、やはり余計なことはせずに、シンプルなインデックス運用でいいという個人投資家が多いのである。

さて、実際に猿にやらせる訳にもいかないので、我が家の3人の子どもたち(5歳、2歳半、10カ月)でも自動的にポートフォリオを生成し、バックテストができるように、次の条件でデータを用意した。

次ページ8割をインデックスへ。残り2割をどうする?
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