4代目ジムニーが女子にも大人気を呼ぶ理由 デザイン、走り、構造のすべてが潔い

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藤島:機械と向き合うような非日常感がありますね。

森口 将之(もりぐち まさゆき)/モビリティジャーナリスト。1962年生まれ。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)(撮影:梅谷秀司)

森口:良く言うと新車なのに旧車っぽいんですよ。

藤島:昔の車のフレーム構造はオフロードの走破性を重視してきましたが、最近の車の方向性は(フレームのない)モノコック構造といって軽量で燃費もいい。オンロードの性能に優れるというメリットがある。その方向性をとっているメーカーはすごく多い。

ジムニーのラダーフレーム構造は本当にタフな走りを求める車でしか今は使われていないので、採算重視でいけばやらない。その構造を採用したことに、あれだけ経済性を重視するスズキの覚悟を感じます。ときにオフロード車特有のぎこちなさを感じることもあります。でも乗っている人に路面からの凹凸の影響を与えにくい。頑丈な車ならではの乗り味のよさもある。ほかにない個性として受け入れられますよね。

――4代目ジムニーのデザインは、どうやら若い女性にもウケがいいようですね。

藤島:女性はデザインをすごく重視するけど、四角いものにあこがれを持っている人は私たちが想像している以上に多い。逆にほかの車と違った魅力として映ったのかな。自分にとって扱いやすい乗り物という点と、あとはアクティブなライフスタイルを彷彿とさせるあのスタイリング。その点は絶対響いたと思う。女性は男性的なものを乗りこなすことがかっこいいと思う人も結構います。

SNSに「ジムニー女子」出現

森口:いま「ジムニー女子」という人種が出現しています。インスタグラムにジムニー本体だけじゃなくて、ジムニーで山の中に行ってキャンプをしたりする生活を投稿する。それがすごく映えるみたい。

西村:ナイトプールの次はジムニーか(笑)。

森口:ツイッターとかインスタグラムを見ると本当にたくさん「ジムニー女子」が出てきます。やっぱりそういう部分で一般受けもするようになったのでしょうね。

――最近のクルマは技術の向上もあって、かなり大胆なデザインにできるようになっています。3代目ジムニーはすこし丸っこさもありましたし、そういう中で4代目ジムニーの直線基調のデザインはとても目につきます。

西村:実際の走行性能から考えても、4代目ジムニーのデザインは非常に効果的なんです。オフロードコースを走ると自分の水平の感覚はいつもわかってないといけない。それに付随して狭い道を走らせるときに、道路の幅や、運転席から左斜め前の対角は見えていたほうがいい。それによってタイヤの位置も把握しやすくなります。

歴代のジムニーを見ると、細部が丸くなったことはありますが、基本的にはボクシーなスタイルを踏襲しています。一方で軽自動車の規格があるので、その中で最大の走行性能を目指すとしたらトレッド(左右のタイヤの中心間の距離)も広げなければならず、ホイールベース(前輪と後輪の距離)もほどほどに短くしなければならない。するといちばん合理的なのは切り立ったデザインです。

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