メジャーリーグが日本も中国でも狙う未来図

MLBクリス・パーク副社長「大谷翔平には期待」

MLBオールスターの一員として日米野球に参戦しているドジャースの前田健太投手(中央)。MLB選抜は11日の東京ドームでの試合で侍ジャパンに7-3で勝利し対戦成績を1勝2敗とした(写真:AP/アフロ)
メジャーリーグと侍ジャパンの選手たちが対戦する「2018 日米野球」は11月9日の第1戦(東京ドーム)から熱戦が繰り広げられている。11月13日の第4戦では広島に場所を移し、ロサンゼルス・ドジャースの前田健太投手の凱旋登板に期待が高まる一方だ。
海を渡った日本人選手の一挙手一投足が注目を浴びるメジャーリーグ(MLB)だが、MLBではどのようなビジネス戦略を描いているのか? マッキンゼー&カンパニーやフェイスブックを経て、現在MLBで国際展開を統括するExecutive Vice President(副社長に相当)のChris Park(クリス・パーク)氏に話を聞いた。

MLBがファンを獲得するための取り組みとは

――2018年シーズンのMLB公式戦における観客動員数は14年ぶりに7000万人を下回りました。現在のMLB人気についてはどう考えていますか?

毎年アメリカ・カナダでは、他のメジャースポーツリーグと比べてもMLBには非常に多くの人に試合を見に来てもらっています。これはもう文化の一部ともいえるでしょう。

ただ、今シーズンの水準が6967万人(前年比4%減)だったことは、天候の要因が大きいです。4月に歴史上まれに見る寒い日が続いたためで、延期が頻発し、試合日程の調整にも影響を及ぼしました。

ですが、天候が回復すると観客動員数も増加しました。さらに今年は、特に若年層が増えたことも特徴です。

――これからの野球人気を支える10代、20代の若いファンに向けてどんな施策をMLBでは取り組んでいますか?

現コミッショナーのロバート・D・マンフレッド氏が2015年に就任以降、若い世代や若者がいる家庭のファンに最大の焦点を当てて、積極投資しています。今の若者は非常に多岐にわたる分野に興味があるので野球というスポーツにいかに興味を持ってもらうか。

単なるスポーツではなく、文化として親しんでもらう必要があります。

MLBのクリス・パーク氏。国際部のトップとして昨年までは海外でのビジネス展開やブランディング、野球普及活動を統括していた(編集部撮影)

選手でいえば、今のMLBには25歳以下の選手が数多くプレーしています。彼らを起点に興味を持ってもらえたらと思います。

新たな試みとしては2つあり、1つがフードフェスト。全30球団でいちばん人気のグルメを集めて、ニューヨークの若者が多く集まるエリアでイベントを開催したところ非常に盛況でした。

もう1つが「ホームランダービーVR(バーチャルリアリティ)」です。MLBが公式に開発したVRゲームで限られた打席でどれだけホームランを打てるかを競います。VRで野球の体験ができるのです。今年の日米野球の会場でも特設で楽しめる場を用意しています。

ホームランダービーVRを体験できるブースが東京ドームの場外にも設置され、11日夕方には60分待ちの行列ができていた(編集部撮影)
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