メジャーリーグが日本も中国でも狙う未来図 MLBクリス・パーク副社長「大谷翔平には期待」

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――4年ぶりに開催された「2018 日米野球」だけでなく、7年ぶりの東京開催となる2019年MLB開幕戦(オークランド・アスレチックスVSシアトル・マリナーズの第1戦を3月20日、第2戦を21日に東京ドームで開催)も予定されています。MLBにおいて日本というマーケットはどんな位置付けですか?

日本のプロ野球の競技レベルは世界でも屈指といえますし、日本には世界でも類を見ない野球の市場ができています。日米野球を日本で行うことの価値は非常に高いですし、日本には世界レベルのスタジアムもあります。

選手たちも世界的に通用するレベルがあります。それはファンのレベルもそうです。今のMLBとしては、日本で試合を開催することの重要性を非常に感じています。

中国には最大の投資を行っていく

――日本だけでなく、MLBの国際戦略として現在は中国での活動を積極化しています。なぜ中国なのかという理由と、今後の中国市場の可能性を教えてください。

中国はビジネスだけではなく、選手の育成・野球のコミュニティをつくるうえでも非常に大きなマーケットがあると考えているからです。この東アジアにおいて、中国は野球の歴史が浅い国なので、それは魅力的です。

Chris Park(クリス・パーク)/MLB Executive Vice President。国際展開の統括に加えてMLB全体のマーケティングとデジタル分野を担当。2001年ハーバード大学卒。2004年ハーバード大学法科大学院修了。マッキンゼー&カンパニーやフェイスブックを経て2015年より現職(編集部撮影)

他のアジアのリーグと同様に、選手が成長しファンも育つことが重要だと考えています。MLBと中国のコミュニティとの関係はまだ10年程度しかありません。それでも大きな発展や期待を寄せています。

2018年シーズンはMLBの試合を128試合、ストリーミング放送の形で中国の大手IT企業であるテンセントと行いました。各試合の平均ユニーク視聴者数は53万人を超えました。

新たなファン層の開拓は大きな意味を持ちます。

そして上海郊外にあるプレーヤーアカデミー(MLBが開設している育成施設)も優れた選手を輩出するようになってきました。

中国出身でMLB傘下の球団とマイナー契約を結ぶような選手も出てきています。

まだまだ、スタートしたばかりという段階ではありますが、中国メディアや中国コミュニティとの関係はこれからも強化していきます。

投資という意味では、MLBが国際的に行っているものの中でも最大級の投資を中国に行っていきます。

(文中一部敬称略)

菊地 悠人 東洋経済 記者

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きくち ゆうと / Yuto Kikuchi

早稲田大学卒業後、東洋経済新報社に入社。流通・小売業界の担当記者を経て2017年10月から東洋経済オンライン編集部。2020年7月よりIT・ゲーム業界の担当記者に。

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