インドでiPhoneの人気が急落しているワケ 昨年の300万台から今年は200万台へ
「スマホにはストレージにカメラ、プロセッサを求めるけど、より安いワンプラスなどの方がコストパフォーマンスが良い。新しいiPhoneは10万ルピー近くする。その金額なら良いスマホを3台買えるし、ゲーム用のラップトップだって買える」
Macの堅調な売り上げとiPhoneの高い単価により、アップルの昨年のインドにおける20億ドルの総売上はその時点ではまだ携帯電話のみ販売するワンプラスの2倍だった。しかしカウンターポイント社のデータによるとその格差も縮小するとしている。
ワンプラスのインド代表ヴィカス・アガルワルは今週ロイターの取材に対し、ここ数ヶ月の新規顧客の10〜15%はアップルからの乗り換え組であったと述べ、ロイヤルユーザーでさえも機種のアップグレードを見送っていることが示唆された。
高い関税
アップルの抱える問題は価格にとどまらない。
規制に関するいくつもの頭痛の種を抱える同社は、今年の初頭にインドの幹部社員を数人失っている。
アップルのスポークスマンは彼らの退社は会社の業績とは無関係だとしているが、事情をよく知る数名がロイターに話したところによると、離職は同社の流通システムの変更に関係していると言う。アップルはインドの販売代理店を5社から2社に減らしたのだ。
アップルとビジネス関係があることを理由に名前を明かさないその情報提供者たちはまた、アップルのベテラン幹部社員ミシェル・クーロムが12月にインドのオペレーション担当に就任して以来ずっとビジネス関係の地固めに取り組んでいるとも述べた。
アップルはそれ以上のコメントは拒否した。
ナレンドラ・モディ政権は簡単なスマホケースから洗練されたチップセットやボードに至るまで徐々に関税を上げることにより、電子機器メーカーに対してインド国内に製造をシフトさせるよう働きかけてきた。
ラヴァ等の国内企業と同様に、サムスン電子やオッポ、シャオミ等の世界大手スマホ会社は積極的に応じ、ベンガルールやデリーのITハブ・ノイダ周辺に数百万ドルを投じてプラントを建設した。