共和党候補者が急速に「トランプ化」するワケ トランプ大統領の過激な論調に同調
[ワシントン 29日 ロイター] - 11月の米中間選挙を控えた共和党のテッド・クルーズ上院議員とウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事は今月、多くの党関係者と同じ教訓を学んだ。それは、どのような形であれ「ドナルド・トランプ」の影から逃げるのは難しい、ということだ。
クルーズ、ウォーカー両氏は、2016年の米大統領選でトランプ氏と党候補指名を争った人物であり、これまで大統領とはほぼ無関係に、それぞれ自らの再選を目指す選挙運動を展開してきた。
トランプ大統領と同じ壇上に
だが、11月6日の投票日に向けて、情勢が厳しくなっていると世論調査が伝える中で、両氏は先週、それぞれテキサスとウィスコンシンで行われた集会で、トランプ大統領と同じ壇上に上がった。
ウィスコンシン州の集会でランプ大統領は、ウォーカー氏が2016年の大統領選の際には「やっかいな」相手だったが、いまは「素晴らしい友人だ」と騒々しい聴衆に対して語った。
また、テキサス州の支持者の前でもトランプ大統領は同じ週に、かつてはクルーズ氏のことを「嘘つきクルーズ」と罵倒していたが、今は「素敵なテッド」と呼んでいる、と語った。
選挙シーズンが始まるとともに、多くの共和党候補者は、今回の選挙が大統領に対する信任投票とならないよう注意を払った。トランプ氏は、引き続き米国民の過半数から支持されていないからだ。