共和党候補者が急速に「トランプ化」するワケ トランプ大統領の過激な論調に同調

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同党の候補者は、米国経済の好調ぶりや、昨年議会を通過した減税法案などを前面に押し出したが、だが、こうしたテーマは有権者の心に響かなかった。

下院の過半数を民主党に奪還される可能性と、厳しさを増す上院選挙を控えて、世論調査ではトランプ支持と不支持が割れている現状にもかかわらず、熱心なトランプ信者の票を集めるため、大統領の応援を請う共和党候補が増えている。

また同党は、移民や国家安全保障といった問題についても、トランプ大統領の過激な論調を取り入れつつある。

トランプ大統領はこれから中間選挙の投票日まで多数の集会への参加を予定しており、選挙遊説の常連になる構えだ。

上院で過半数を奪還するには2議席上積みが必要

民主党が上院における過半数を奪還するには、来週の選挙で2議席上積みする必要がある。下院では23議席増が必要だが、こちらの方が可能性は高い。

クルーズ上院議員は依然として民主党の挑戦者ベト・オルーク下院議員と接戦を続けている。トランプ氏による応援を受けた直後、クルーズ候補は、2016年の大統領選で、トランプ氏が対立する民主党のヒラリー・クリントン候補にぶつけた言葉を真似てみせた。

「オルーク氏はクリントン氏とともに投獄されるべきだ」と先週行われたイベントで述べたのである。後にクルーズ氏は「冗談だった」と弁解した。

ウィスコンシン州知事への再選をめざすウォーカー候補は、無党派層の有権者を狙った選挙戦を展開してきたが、トランプ大統領の応援を控えて、民主党の対立候補トニー・エバーズ氏に対して、「不法移民に有利な措置を」支持している、とテレビコマーシャルで批判。この手法に対してエバーズ氏は「捨てばちだ」と一蹴した。

選挙戦終盤に入り、党候補者を応援するトランプ大統領の戦略の柱は移民問題だ。トランプ大統領は、中米地域から米南部の国境に向かっている移民集団(キャラバン)が安全保障上の脅威になっている、と頻繁に警告している。

民主党の候補者は、危機感を抱いた共和党候補が、今やトランプ氏にすがっていると指摘。無党派の有権者が昨年の減税法案を富裕層への不当な優遇と捉え、医療などの問題に懸念を深めているためだ。

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