高級ダウン「カナダグース」、人気ゆえの悩み 日本総代理店の幹部に聞くブランドの今後

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――サザビーリーグが国内総代理店になって、取引先を相当に絞ったと聞きます。

はい、事実です。契約が決まってからすぐに全国を回って、半分以下に取引先を減らしました。当時のカナダグースは色々なショップで売られていて、1つの商業ビルの中で5~6店が販売しているようなケースもあった。せっかくいいものを作っているのに、そういう売り方ではブランドや商品の魅力が消費者に伝わらないと考えたんです。

取引を解消したショップの中には、売れない時代からずっと取り扱っていたところもあった。腹をくくってやったことですが、僕自身すごく胸が痛んだし、非常にしんどい作業でした。

右のファーのついたモデルが、男性用で断トツ人気の「ジャスパー」。スーツの上に着用する若い世代の男性も多く、シックな黒色は店頭に並べば速攻で完売するという(撮影:尾形文繁)

この3年間、僕たちはカナダグースのストーリーや機能性を多くの消費者に伝えることに力を入れてきました。昨年秋に直営店をオープンしたのもその一環。直営店は最高のショーケースですから。店内にマイナス20度の部屋を作って、極寒下でカナダグースの高い防寒性を体験してもらえる工夫をした。これは日本独自のアイデアでしたが、今後は本国で出す店にも同じようなアイスルームを作るそうです。

女性比率が大幅にアップ

――カナダグースを着た女性もよく見掛けるようになりました。

日本ではまず男性から人気になったので、当社が代理店業務を引きついだ時は男性比率が8割でした。それがこの3年間で女性にも急速に広まり、今は男女構成比が55:45ぐらい。女性用の取り扱いモデルもかなり増やした。あまり浸透していなかった分、女性に対しては素の状態から自分たちでブランディングができ、やりやすかった部分もある。

カナダグースは無骨なイメージがあるけど、女性の方も最近は、あえて男っぽいダウンを好んで着用される方が増えている。暖かいだけじゃなく、生地が丈夫で破れにくいので、最近は小さなお子さんのいるママさんたちからも人気なんです。

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