かつて新宿発の急行「アルプス」に併結され、辰野から飯田線に乗り入れて飯田まで運転されていた急行「こまがね」。1986年に廃止され、新宿から飯田へ乗り換えなしで行くには高速バスしかない状況が続いている。
高速バスは、新宿―飯田駅前を4時間15分ほどで結んでいる。現状では、岡谷まで「あずさ」を利用し、飯田線の各駅停車に乗り換えて最速で4時間40分程。時間の面でも快適さでも列車に勝ち目はない。
しかし、かつての「こまがね」は、普通列車よりも20分以上早く辰野―飯田間を結んでいた。飯田線の線形はよくないけれど、停車駅を少し整理し、現在の車両なら、さらに15分程のスピードアップは可能であるとの調査がある。計算上は、新宿―飯田間を高速バスよりも速く4時間を切ることも無理ではないそうだ。
JR東日本とJR東海の2社にまたがり、調整は難航しそうであるし、そもそもやる気がなさそうだが、例えば新型車両「E353系」の付属編成を利用して、飯田線への直通列車を復活してほしいとの夢を描きたい。
それよりも、リニア中央新幹線が開業すれば品川―飯田は約40分とのことだ。こうなれば、高速バスは競争相手ではなくなる。これが一番実現可能な話かもしれない。
都心から秩父鉄道沿線への直通列車といえば、現状では、西武の池袋から土休日運転の快速急行長瀞行き、三峰口行き併結電車であろうか。過去には、東武東上線からの直通列車やJR高崎線からの直通列車「みつみね」などの愛称を持った電車が115系などを使って上野発で運転されていた。
需要がなくなったわけではないと思う。行楽シーズン限定の臨時列車で構わないので、ぜひ復活してほしいものである。
やっぱり寝台特急がいい
復活してほしい、といえば寝台列車がいくつもある。
東京―大阪間の夜行移動は高速バスの隆盛を見れば分かる通り、旺盛な需要がある。にもかかわらず、寝台列車を廃止してしまったのは、あまりにも消極的である。「サンライズ瀬戸・出雲」の上り東京行きは、三ノ宮、大阪―東京の利用者が少なからずいることを見ても分かる通り、ダイヤと車両を適正に配置すれば商売になるのだ。
いまさら機関車牽引のブルートレインの再来は望み薄だ。やはりサンライズ・エクスプレス相当の電車寝台での復活を強く望みたい。
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