「ジムニー」プラモデルの味わい深すぎる歴史

1970年初代登場とほぼ同時に発売されていた

大人気ジムニーのもう一つの歴史をたどります(撮影:油科康司<WPP>)
この夏、20年ぶりのフルモデルチェンジで、大人気を博しているスズキ「ジムニー」には、プラモデルの歴史もある。モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』から、そのリポートをお届けしよう。

ジムニーのプラモデルが最初に発売されたのは、1970年4月。メーカーは日本模型(通称・ニチモ)である。この年は大阪万博が開催された年で有名だが、プラモデル業界にとっては大きな再編の年だった。

キャラクタープラモが不振の時期だった

1968年に怪獣ブームで急成長したマルサン商店が倒産(’69年にマルサンとして再建)、同じく『サンダーバード』などで急成長した今井科学も1969年に倒産(’71年に再建)するなど、キャラクターを扱ったプラモデル人気にブレーキがかかった時期なのだ。その原因はユーザーの成長にあった。’60年代後半までプラモデルの多くはモーターやゼンマイなどを動力に持ち、動かして遊ぶ組み立て玩具の色合いが強かった。

『モノ・マガジン』11月16日号(11月2日発売)。特集は「フライトジャケットをもう一度」などです。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

しかし、そうしたキットで育ったプラモ少年達が中学、高校と成長し、購入するキットも、より精巧で複雑なスケールモデル指向になりつつあった。模型メーカーは、そうした空気を読み、より精緻なスケールキットを目指し、模索していた時期なのだ。

余談となるが、この時期、ブームになりつつあったのは、田宮模型が開発していたミリタリーの「MM(ミリタリーミニチュア・シリーズ)。さらに翌’71年には静岡の模型メーカー4社の合同による洋上艦船模型の「WL(ウォーターライン・シリーズ)」が発売され、陸と海でミリタリーブームを巻き起こすのだ。

次ページ商品展開の速さにはスズキの協力があった
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT