AIが福祉改革、目の前に山積する課題と奮闘 ケアマネジャーの負担を軽減していくこと

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ウェルモのCEO鹿野 佑介さん(右)とCTOの菅 真樹さん(写真:Ledge.ai編集部)
日本の福祉業界は数々の問題を抱えています。福祉従事者の人手不足に、年々増え続ける要介護者、状況は深刻さを増す一方。
その福祉業務で極めて重要な役割を担うのが“ケアマネジャー”。あまり馴染みのない言葉ですが、ケアマネジャーへの負担を軽減していくことはすなわち、日本の福祉を良くしていくことへと繋がる。その解決に向けてAIでアプローチしているのが、株式会社ウェルモです。
同社CEO 鹿野 佑介さん、CTOの菅 真樹さん、お二人に業界の深刻な状況、抱える問題、それを解決するAIについて伺いました。(注:所属、役職は2018年8月の取材時点のものです。)

ケアマネジャー業務の複雑さと知識格差による弊害

――さまざまな課題を抱える福祉業界において重要な役割を持つケアマネジャーとは、どういった職業なのでしょう? また、AIで解決されるべき課題とはなんでしょうか?

インタビューに応じた鹿野CEO(写真:Ledge.ai編集部)

「生活でサポートが必要な方たちに、どのような福祉サービスが必要なのかをケアマネジャーが主体となって意思決定を行います。利用者の病状や体の状況に合わせた、最適なケアプランを幾千の選択肢から選んでいくことが主な業務です。

ケアマネジャーになるためには医者や看護師、介護福祉士などの資格を持った人たちが、プラスαで資格を取る必要があることに加え、医療関係の資格を持ってケアマネジャーになる人、介護福祉関係の資格からケアマネジャーになる人とでは、それぞれの専門知識はあるものの、ケアマネジャーとしては知識量がてんでバラバラ。

それにも関わらず求められる知識は幅広く、ケアプラン作成時の知識不足によって大きな事故に繋がるケースもあります」(鹿野さん)

本記事はLedge.ai(運営:レッジ)からの転載記事です。元記事はこちら

介護保険法は複雑なうえ、施設区分に至っては25種類53サービスと細分化していて、サービスを利用者一人一人に合わせて選ぶことは容易ではありません。

また利用者自身の情報など諸々がケアプラン作成時に関わってくるので、情報も定量的に測れるものではないのが現状です。

ケアマネジャーには利用者一人一人の状況に合わせた複合的なサポート体制が求められ、それに対応するためにはオーバーワークに繋がるという……。しかも利用者一人一人に対するケアマネジャーの責任は大きいです。

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