日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない
そして、それを踏まえたうえで、最も注目すべきは東日本大震災について書かれた箇所だ。
こうしたことは現実的に、日本国内ではあまり積極的に報道されない部分だ。しかし、本来であればなによりも先に報道されるべきことでもある。ところが報道姿勢が変わらないこともあり、この時期に日本のイメージはとても悪い方向に進んでしまったということだ。
この指摘は、単に「耳が痛い」と感想を述べるだけで済ませられる問題ではないだろう。
日本人は世界でまったく注目されていない?
とはいえ、東日本大震災がもたらした大きな津波被害と原発事故が、予想外のトピックスとして世界を震撼させたのは事実だ。しかし、だからといって海外の人々が抱く日本のイメージが変わったわけでもない。
少なくとも、冒頭で触れたような「日本スゴイ!」系のテレビ番組で放送されるような、「海外で注目を浴びる国」では決してない。あくまでワン・オブ・ゼム(One of them)にすぎず、たくさんある国のなかのひとつにすぎないということだ。
まず心に留めておくべきは、このことではないかと感じる。持ち上げられてうれしいとか、注目を浴びていないなら悔しいとか、そういう次元の問題ではなく、それが「現実」であるということだ。だとすれば、それは直視する必要がある。
そしてもうひとつ無視できないのは、「教育レベル」の問題だという。
大げさだと感じるだろうか? しかし、「日本からすると、チェコスロバキアとウクライナがいったいどこにあるのかわからない人が多いのと同じようなもの」だと言われれば、納得せざるをえない部分はあるはずだ。
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