日本人の想像超える中国「爆走パワー」の現実 世界企業が生まれ、中国人が世界を席巻
中国人観光客による日本での「爆買い」は、すでに定着した感がある。観光庁によれば、2017年の中国大陸からの訪日観光客は735万5818人で、トップ。同じく観光庁の統計によれば、2017年に中国大陸からの観光客が日本で消費した額は1兆6947億円に上り、断トツである。
爆買いで建った「ホタテ御殿」
この中国人の「爆買い」が、日本でデパート、ホテルをはじめとする「インバウンド業界」を生み、日本経済復活の新たな起爆剤となりつつあるのは、周知のとおりだ。
特に、少子高齢化の波が顕著な地方では、中国人観光客や中国からの投資は、「神風」とも言える現象を呼び起こしている。
実際、私も、このところ地方出張に行くと、「中国」の影響を感じないところはない。
札幌の新千歳空港から室蘭へ向かう噴火湾では、地元で「ホタテ御殿」と呼ばれる豪邸がズラリ建ち並んでいた。噴火湾で養殖したホタテを中国が破格の値段で買ってくれるのだ。
箱根の芦ノ湖で遊覧船に乗ったら、私以外の乗客は全員中国人。船内放送は中国語で、もはや日本語の案内放送すらなかった。
もちろん東京にいても、最近は街で中国語の会話を聞かない日はないほど、中国人たちであふれている。
このように、いまや日本全体が、中国人たちの市場となりつつあるのである。
私は韓国へもよく行くが、いつも現地で、「近未来の日本を見ているようだ」と感じる。たとえば済州島では2010年から、50万ドル以上投資した外国人にグリーンカードを賦与する制度を始めた。すると中国人が殺到し、ショッピングモールもレストランもゴルフ場も、中国人だらけである。
近未来には過疎化に悩む日本の地方都市でも、済州島のような措置を取り始めるのではないか。それには法改正が必要だが、いずれ背に腹は代えられなくなる気がしてならない。
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